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ブログ

投稿日:2023.8.25

むし歯について

むし歯発生4つの要素

 

本日はむし歯になる原因やなりやすい場所などについてお話します。
毎日歯を丁寧に磨いていても、むし歯になる人もいれば、あまり磨いてないのにむし歯になりにくい人もいますよね。
むし歯になるには大きく分けて4つの原因があるといわれています。

①細菌

お口の中には、300種類もの細菌がいるといわれています。主なむし歯菌はミュータンス菌です。
ミュータンス菌とは、食べかすの中の糖を分解して酸を排泄します。 この菌はプラーク(歯垢)をつくり、また歯を溶かす酸をつくります。

ミュータンス菌 むし歯

歯の質

歯の強さや唾液の力・量によってむし歯になりやすいか左右されます。
また、歯がつくられる時の環境の違い、遺伝、薬の服用などで個人差はあります。
元々唾液の量が少ない方はよく噛んで食べることで唾液の分泌量を増やしましょう。

歯 フッ素

③食べ物(糖分)

食べ物の中に含まれる糖分はむし歯菌の大好物です。この糖分がエサとなり酸を作って、プラーク(歯垢)が作り出されます。
糖質の中でも特に砂糖を含む食べ物や飲み物はむし歯の発生に影響を与えます。

ケーキ 食べ物

④時間

虫歯の原因となる糖分が長時間お口の中にあると、虫歯はどんどん進行します。ミュータンス菌の活動を抑制するために、この時間を短縮することが重要となります。
ダラダラ食いが良くない理由はここにあります。

時間 時計

この四つのメカニズムが合わさるとむし歯になるリスクが大きくなります

これを聞くと、甘いものを食べなければお口の中の細菌をゼロにできるの?時間を気をつければむし歯にならないの?
と思う方もいるかもしれませんが最近をゼロにすることはできません。また、気をつければむし歯のリスクはもちろん
減りますが、むし歯にならないというわけではありません。
食事の際はよく噛んで食事をとることで、だ液の自浄作用を高めて細菌や食べ物を流しやすくしたり、
だらだら食いをしないよう心がけたり、食後に歯磨きをすることでむし歯になるリスクを下げることができます。

3大むし歯好発部位

 

3大むし歯好発部位とは、最もむし歯になりやすい場所です。

①咬む面の深い溝
噛む面の溝(特に奥歯)にはとても汚れが溜まります。
歯ブラシだけでなくワンタフトブラシも一緒に使用しよく磨いてください。

②歯と歯の隣り合ったところ
歯と歯の間はむし歯になりやすいです。歯と歯の間の汚れは歯ブラシで落とすのは難しいです。
しっかりデンタルフロスを使用し歯と歯の間の汚れを落としましょう。
最低でも必ず1日一回行うようにしてください。

③歯と歯ぐきとの境目
皆様、歯の表面に汚れが溜まると思っている方も多いのではないでしょうか?実は歯の表面より歯と歯ぐきの境目に汚れが溜まるのです。歯ブラシの毛先をしっかり歯と歯の境目のところにあてて磨くように心がけましょう。

以上の部位が最もむし歯になりやすいと言われている場所になります。

歯 むし歯

間食について

 

みなさんは普段、甘い物やおやつをちょこちょこ食べていませんか?通常、人のお口の中は中性(PH6.8)ですが、食事や間食をするとお口の中は酸性(PH5.5)に傾きます。
歯の表面のエナメル質はPH5.5以下になるとカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出し、穴が開いてむし歯になります。
酸性になると、歯はむし歯菌の影響を受けやすくなります。酸性の状態が長く続くとどんどん虫歯になってしまうため、お口の中を中性に戻そうと唾液が出てきます。
お口の中が中性でいる方が虫歯にはなりにくく、酸性の状態が長く続くほど虫歯になるリスクは高くなります。
よって、食事の時間が長かったり(ダラダラ食べ)間食の回数が多かったりすると、それだけお口の中は酸性に傾いてしまい虫歯になりやすくなるのです。
また、飴やガムなどお口の中にある時間が長いものや、チョコレートやキャラメルなど歯にくっつきやすいもの、ジュースなどちょこちょこ飲むものは、
むし歯になるリスクが上がるので特に気を付けましょう。

 
虫歯になりやすい食べ物や飲み物まとめ

☆レモンなどの柑橘類
☆チョコレート、キャラメル、飴
☆ドライフルーツ
☆ワイン、果汁、炭酸飲料、スポーツドリンク

豆知識として、、、
お茶には体の酸性化を防ぐ微量要素やミネラルが豊富に含まれているため、アルカリ性食品として知られています。
麦茶のpH値は約6.5で、口腔内のpH値とほぼ同じです。実は牛乳もPH6.8のアルカリ性なんです!
 

酸性 リトマス紙

酸性 むし歯

Cartoon healthy teeth and tooth decay with ph5.5

 

歯磨きについて

 

基本的には1日3回食後に磨けれるのがベストです。ですが、出先で難しかったり集団行動で自分だけ磨けるタイミングがないなどやむを得ない場合もあるかと思います。そんな時は、うがいだけでもするようにし、お口の中が酸性に傾く時間を短くしましょう。お口のむし歯菌が最も増えるタイミングは、だ液の分泌が少なくなる就寝中です。そのため、寝る前の歯磨きはとても重要になります。できれば歯磨きの時に歯磨き粉を使用して(フッ素が入っているもの)+αでワンタフトブラシを併用し、フロスも一緒に使って歯と歯の間の汚れや細かい汚れも落とすように意識してみてください。

歯磨き 歯磨き粉

フッ素とキシリトールの大切さ

 

むし歯の原因の1つにあるミュータンス菌を減らすには、フッ素とキシリトールが有効になります。フッ素とは何?と思っている方も多いかもしれませんが、簡単に言うとむし歯を予防する薬のことです。むし歯を引き起こす細菌(ミュータンス菌)の働きを弱め、酸がつくられるのを抑えます。フッ素は歯磨き粉やお肉、野菜、ウーロン茶など手にしやすいものの中にも実は含まれているのです。また日本で決められているフッ素濃度は1,500ppm です。定期的に歯科医院でフッ素濃度が高いものを塗ってもらうとむし歯予防になるでしょう。最近ではキシリトール入りのガムなども多く見かけます。キシリトールはかなり甘みがあるのにむし歯予防にもなるので甘いものが食べたい、間食したい方などはキシリトール入りの食べ物がおすすめです。
イチゴ、ホウレンソウ、キノコ類などに多くキシリトールが含まれています。歯のことを考えると間食にケーキを食べるよりイチゴを食べることをお勧めします。いずれも多く摂取すればするほどいいというわけではありません。キシリトールの摂取量の1日の限度は、20ℊ~30ℊといわれており、これ以上摂ると下痢になる場合があります。フッ素も過剰摂取すると下痢や嘔吐、腹痛などが認められます。 大量のフッ素は体にとって毒となるので体外に出そうとするものです。 これをフッ素による急性中毒といいます。いずれも適量の摂取が望ましいです。

フッ素 むし歯

最後に

 

いくらご自身が気を付けていてもむし歯ゼロにするのはかなり大変なことだと思います。もともとの歯の体質などもありますので、むし歯の予防をするには一番は歯科医院での定期健診を受けることだと思います。歯科医院での機械的歯面清掃を定期的に受けましょう。超音波スケーラーによる歯石除去やエアフローによる歯垢の除去を定期的に行うことでむし歯になりにくい口腔内を目指しましょう。また、歯並びが悪い方は清掃性が悪くむし歯のリスクも高くなります。歯科医院で矯正をすすめられたら迷わず矯正歯科に相談にいらしてください。歯は一生美味しいものを食べるのに必要です。今のうちから、むし歯、歯周病予防をしましょう。

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