投稿日:2025.9.8
マウスピース矯正は寝るときだけ装着しても効果はある?
こんにちは。仙台キュア矯正歯科です。
マウスピース矯正とは、取り外しができる透明のマウスピース型矯正装置を使用する治療
法です。
目立ちにくいことや食事や歯磨きが今まで通りに行える手軽さから、マウスピース型矯正
装置に興味を持っている方も多いでしょう。
確かに、ご自身で取り外しができる治療法のため、ほかの治療法にくらべてストレスの少
ない治療法といえます。
中には、「寝るときだけ装着してもいいかな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれま
せんね。
今回は、マウスピース型矯正装置は「寝るときだけ」でも効果があるのか、またどのよう
にしたら効果的に歯列矯正ができるのかについて解説します。
目次
寝るときだけでは不十分!マウスピース型矯正装置とは?
マウスピース型矯正装置は、決められた時間、歯に装着しなければ効果を発揮できません
。
装着時間を守ることで計画通りに歯が動き、矯正の効果が発揮されるのです。
透明で薄いプラスチック製のマウスピースなので、ほかの人に気づかれにくく、人前に出
る機会が多い方やお仕事上目立つ装置がつけられない方でも、日中や外出先でも装着可能
です。
装着時間はどれくらい必要?
マウスピース型矯正装置の効果を十分に発揮するためには、1日22時間以上の装着が推奨さ
れています。
つまり、取り外していい時間は1日のうち2時間ほどです。
この2時間で3度の食事と歯磨きを行う必要があるのです。
マウスピース矯正は自己管理が重要
こういったことから、マウスピース型矯正装置は装着時間を守るといった自己管理が重要
だということがわかるでしょう。
また、マウスピース型矯正装置は、最初に複数枚のマウスピースをお渡しします。
それらをご自身で1~2週間ごとに新しいものに取り換えながら歯を徐々に動かすため、そ
の交換時期の管理も必要になります。
装着時間が守れないとどんなリスクがあるの?
それでは、装着時間を守れなかった場合、どのようなリスクが発生するのでしょうか。
歯が計画通り動かない
マウスピース型矯正装置が装着されていないと、歯を動かすための力を加えることができ
なくなります。
寝ているとき以外マウスピース型矯正装置を外してしまうと、歯が元の位置に戻ろうとす
る力が働き、矯正効果が減少します。
治療計画は、1日22時間装着していることを前提とした計画のため、歯が予想通り動かなく
なる恐れがあるのです。
治療期間が長引く
マウスピース型矯正装置は、歯にゆっくり力をかけて歯並びを徐々に整える治療法で、歯
科診療の中でも治療期間が長い傾向にあります。
治療期間には個人差があるものの、2~3年ほどかかるのが一般的です。
けれども、マウスピース型矯正装置を外している時間が長いと、予想通り歯が動かず、治
療期間がさらに長引くことになります。
後戻りしやすい
歯は、常に力がかかっていないと、元の歯並びに戻ろうとする「後戻り」が起こります。
マウスピース型矯正装置は、装置を装着しながら「後戻り」の力を抑えて歯並びを整える
ため、マウスピースの装着時間が短いと、歯が元の歯並びに戻ってしまうのです。
マウスピース型矯正装置が入らない
予定通り歯が動いていないのに次のマウスピース型矯正装置を装着すると、新しい装置が
入らなくなることがあります。
歯の根が露出する
装着時間が短い状態で次のマウスピース型矯正装置を入れたときに、装置がきつく感じる
場合があります。
マウスピースが次の形になっているのに対して、歯が予定通り動いていないからです。
歯は、歯を支えている歯槽骨といわれる骨の吸収と再生を繰り返して、歯を移動させてい
るため、予想外の強い力がかかると歯の再生が追いつかず、歯ぐきが下がることがありま
す。
歯ぐきが下がると歯の根が露出し、知覚過敏の症状があらわれたり、歯の根元が虫歯に
なる 「根面う蝕(こんめんうしょく)」を引き起こしたりする恐れがあります。
装着時間を守れなかったときの対処法
装着時間を守らなければ予想通りに歯が動かなくなる恐れがあるものの、「体調が悪かっ
た」「忘れてしまった」などで装着できないことがあるかもしれません。
そのようなときはどのように対処したらいいのでしょうか。
歯科医師に相談する
まずは、歯科医師にご相談ください。
「1日だけつけ忘れた」という場合は、歯の動きにそれほど大きな影響はないかもしれませ
んが、それが何回も続くと後戻りを招く可能性が高くなります。
どれくらい装着できなかったかを教えていただければ、適切な対処法をお伝えいたします
。
マウスピース型矯正装置の交換の時期を延ばす
装着できなかった日があった場合は、新しいマウスピース型矯正装置に交換する日にちを
延ばすようにアドバイスすることもあります。
装着できない日が増えるたびに治療期間が延びてしまうことにつながるため、できるだけ
装着時間は守るようにしてください。
装着時間を守るためにできる3つのコツ
取り外しができるところはマウスピース型矯正装置のメリットですが、取り外せるからこ
そつけ忘れてしまうこともあるでしょう。
マウスピース型矯正装置の効果を最大限に引き出すためには、装着時間を守ることが大切
です。
ここからは、つけ忘れを予防する3つのコツをお伝えしますので、ぜひお試しください。
スマホのアラーム機能やアプリを活用する
スマホのアラーム機能を活用して、決まった時間に音を鳴らしたり、スマホのアプリで時
間管理を設定したりすることで、つけ忘れを予防することができます。
予備を携帯する
今使用しているひとつ前のマウスピース型矯正装置を、予備としてカバンの中に入れてお
くのもおすすめです。
装着するのを忘れて外出してしまっても、予備を携帯していれば対処できます。
今の形に近いマウスピース型矯正装置をつけられるので、影響を最小限に抑えることが可
能です。
生活リズムを整える
また、生活リズムを整えることも効果があります。
決まった時間に食事をする、朝は余裕をもって起床し決まった時間に就寝するといったふ
うに、規則正しい生活を送ることで、マウスピース型矯正装置の装着が生活の一部となり
、「つけるのを忘れてた……」といううっかりを防ぐことができるでしょう。
患者さまに合った歯列矯正をサポートします
マウスピース型矯正装置は、目立ちにくく取り外しができることから、今まで歯列矯正を
ためらっていた方でも始めやすい治療法です。
けれども、治療計画通りの効果を発揮するためには、1日22時間以上の装着が必要です。
寝るときだけの装着では、治療期間の延長や効果の減少といった問題が生じる可能性があ
ります。
歯科医師の指示に従いながら自己管理を行い、適切な装着時間を守ることで、理想的な歯
並びを実現できる可能性があります。
当院は、マウスピース型矯正装置以外にも、歯の裏側にワイヤーを取りつける「裏側矯正
」にも力を入れています。
歯の裏側に装置をつけるため、周りの人に気づかれることなく歯列矯正が行えます。
患者さまの歯並びやかみ合わせのお悩みに寄り添い、お一人おひとりにあった治療法をご
提案し、治療を続けられるようサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。
※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作
用被害救済制度の対象外となることがあります。
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。