投稿日:2025.5.9
歯科治療を受けたい歯並びについて紹介
こんにちは!仙台キュア矯正歯科です。皆さんは、ご自身の歯並びは良い方だと感じていますか?それとも、悪い方だと感じていますか?その歯並び、自分では良い方だと感じていても、専門的に見てみると悪い歯並びかもしれません。悪い歯並びやかみ合わせは、歯列矯正をした方が良いケースがほとんどです。今回は、正しい歯並びや噛み合わせ、矯正治療を受けるべきケースについて紹介します。
正しい歯並び・噛み合わせセルフチェックリスト
①上と下の歯が1歯対2歯で噛み合っている
上の歯の犬歯(前から3番目の歯)から奥の歯は、上の歯1本に対して下の歯2本で支え噛み合っているのが理想とする噛み合わせです。つまり、横から見た際に上と下の歯は交互にキザキザと山谷のようになっています。また、上の6番目の歯は下の6番目の歯より後ろに位置しています。
②上の前歯が下の前歯の2~3mm覆っている
奥歯でカチンとしっかり噛んだ際に、上の前歯が下の前歯の2~3mmを覆うくらいの噛み合わせが正しいです。下の歯が見えないくらいまで覆っている状態を、過蓋咬合(噛み合わせが深い)といいます。逆に噛んでも上と下の歯の間に隙間が出来ている状態を開咬(噛み合わせが浅い)といいます。また、上下の歯の先端で噛んでいる状態を切端咬合といいます。
③上の前歯が下の前歯より2~3mm程度出ている
上の前歯が下の前歯より2~3mm程度出ているのが正しい噛み合わせです。それ以上出ている状態を上顎前突(出っ歯)といいます。逆に、下の前歯が上の前歯より前に出ている場合を反対咬合(受け口)といいます。
④上下の正中が一致している
正中とは上の前歯と下の前歯の中心のことをいいます。永久歯の本数や大きさが左右上下で違う場合や、噛み合わせが問題で正中がズレてしまっていることがあります。ただしこれは、一致していれば左右の見た目のバランスが良くなるだけで、一致していなくても機能的には問題ありません。
⑤歯並びに凸凹や隙間がなくキレイなアーチ状に並んでいる
歯並びが内側や外側に位置していたり、捻じれていたり、隙間がない状態が正しい歯並びです。歯並びに凸凹がある状態を叢生(そうせい)といいます。また、歯と歯の間に隙間がある状態を空隙歯列(すきっ歯)といいます。
歯列矯正すべき不正咬合
歯列矯正と聞くと、見た目を治すためだと思われがちですが、見た目よりも機能面を重視して噛み合わせを良くするために行います。歯列矯正をするべきケースを紹介します。
①上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上顎前突はいわゆる出っ歯と呼ばれており、上の歯が前に突出している状態です。口が閉じずらいため口呼吸になりやすいため、口腔内が乾いてしまい虫歯や歯周病のリスクが上がります。また、前歯で食べ物を噛みきれないという問題もあります。上顎前突は、審美的な面でコンプレックスを抱えている方も多いですが、実は機能的な面でも大きな問題があるため、矯正治療をした方が良いです。
②下顎前突(かがくぜんとつ)
下顎前突はいわゆる受け口やしゃくれと呼ばれており、上の歯よりも下の歯の方が前に出ている状態です。上顎前突と同様、前歯で食べ物が噛み切れないといった問題が生じやすく、「さ」や「た」行の発音に影響を与えることがあります。こちらも見た目に大きく影響してくるので、コンプレックスを抱えている方が多いです。
③叢生(そうせい)
歯がが凸凹に並び、重なり合っている状態のことです。顎の骨が小さく歯が生えるスペースが不足すると生じやすいです。叢生は、歯が重なりあっているため歯ブラシが届きにくい場所が生じやすく、歯磨きが困難にるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなる可能性があります。
④空隙歯列(くうげきしれつ)
歯と歯の間に隙間がある状態のことをいいます。大きな隙間が生じると、見た目だけでなく発音する際に空気が漏れて音が不明瞭になることがあります。
⑤過蓋咬合(かがいこうごう)
過蓋咬合は、上の歯が下の歯を覆い被さってしまい下の歯が見えない歯並びです。噛み合わせが深い状態になります。過蓋咬合ですと、笑ったときに歯茎が過度に見える「ガミースマイル」を引き起こすこともあります。
⑥開咬(かいこう)
開口は奥歯でカチンと噛んだ際に上と下の前歯の間に隙間が空いてしまう歯並びです。前歯がきちんと噛んでないため、発音する際に空気が抜けて音が不明瞭になることがあります。
⑦交叉咬合(こうさこうごう)
交叉咬合とは、上下の顎がずれて通常とは反対になっている状態のことです。見た目では分かりにくいですが、正しい位置で噛んでいないことがあります。虫歯や歯周病になりやすいだけでなく顎にも問題が起きやすい歯並びです。
不正咬合を放置するとどうなる?
噛み合わせが悪い方でも、なかなか見た目では分かりにくい場合もあるため特に気にせず放置する方も少なくありません。歯列矯正は見た目を良くするために行うものだと認識している方もいらっしゃるかと思いますが、歯列矯正はかみ合わせを改善することが1番の目的です。悪い噛み合わせや歯並びを放置すると、お口の中にとどまらず全身の健康にまで影響が出る可能性があります。
お口の健康への影響
①虫歯・歯周病になりやすい
歯並びが悪く重なり合っていると、重なっている部分に歯垢が溜まりやすく歯ブラシで磨いても毛先が届きにくいため虫歯や歯周病のリスクが上がります。そのためフロスや歯間ブラシを併用することが大切です。歯列矯正をすることで、歯がキレイなアーチ状に並ぶためとても歯磨きがしやすくなります。また、上顎前突(出っ歯)の場合、唇をしっかり閉じることが難しいこともあるため口呼吸になってしまいます。そうなると、お口の中が乾燥して歯周病や虫歯のリスクが上がってしまいます。
②外傷のリスクが高い
上顎前突(出っ歯)や上下顎前突は、前歯が前方に出ているため万が一転倒してしまった際には前歯を破折してしまうリスクが上がります。
③顎や歯へのダメージ
通常であれば咬合圧はすべての歯で分散しますが、不正咬合により特定の歯に過剰な力がかかり、その歯は他の歯よりもダメージを受けやすくなります。その結果、歯の寿命が短くなる可能性が高くなってしまいます。虫歯でなくても神経が壊死してしまったり、歯質に破折やヒビが入ってしまったという例もあります。また顎に負担がかかりやすい咬み合わせは顎関節症や咀嚼障害の原因となります。
④発音が不明瞭
歯並びや噛み合わせは発語や発音においてとても大切な働きをしています。歯並びによって、舌や唇の動きに影響がでたり、口がうまく閉じれないために空気が抜けて発音が不明瞭になったりします。
お口以外の健康への影響
①全身への影響
汚れが溜まりやすい歯並びの場合、虫歯・歯周病リスクが高まります。この虫歯や歯周病の原因の一つは「細菌」で、この細菌が悪影響を及ぼすのは歯だけではありません。例えば、歯周病と糖尿病は合併症と言われるほど密接な関わりがあることがわかっており、他にも心臓疾患・脳血管疾患、妊婦の低体重児早産、お年寄りの誤嚥性肺炎などの原因になるとも言われています。その他、咀嚼障害は消化器官に影響を及ぼし、歯を多く失うと認知症リスクが高まることもわかってきています。
②消化不良
また、噛み合わせが悪いと、咀嚼(そしゃく)機能にも影響を及ぼす可能性があります。咀嚼とは食べ物を小さくし、唾液と混ぜ合わせて消化を助けることです。不適切な噛み合わせは、食べ物を十分に細かくすることができないため、消化不良を引き起こすリスクが高まります。
③頭痛・肩こり
噛み合わせが悪くお口周りの筋肉が緊張すると、頭や首、肩の筋肉にも伝わり、頭痛や肩こりにつながることがあります。
④姿勢の悪化
不正咬合は身体のバランスに影響を与え、姿勢の悪化を引き起こすことがあります。顎の位置がズレることで、首や肩、背中に不自然な力がかかり、結果として姿勢が悪くなります。長期的には、背骨の問題や慢性的な筋肉痛を引き起こす可能性があります。
その他、不正咬合による外見はコンプレックスに感じる方が多く、特に子どもや若者にとっては、学校や社会生活において自信を持つことが難しくなる場合があります。人前で歯を出して笑えない、マスクを外したくない、など笑うことができないだけにとどまらず、人前に出たくないなどと塞ぎ込みがちな生活を送ってしまう方も少なくありません。
まとめ
不正咬合は、お口にとどまらず全身や心にまで大きな影響を及ぼす可能性があります。もちろん、歯列矯正は見た目も改善することもできますが大前提、噛み合わせを改善し今後の人生を健康に過ごすために行うということを理解しましょう。歯並びが気になる、食事や会話、歯磨きがしずらいなどという方はぜひ一度、当院までカウンセリングにお越しください☆