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投稿日:2024.9.9

「なぜ歯が二列に?」二重歯列の原因や4つの悪影響・治療法

みなさん、こんにちは。
仙台キュア矯正歯科です。

乳歯から永久歯に生え変わる時に、前歯が二重になっている状態を「二重歯列」と呼びま
す。
意外とご自身が経験したり見たことある方は多いのではないでしょうか。
二重歯列は歯が同じ場所に重なって生えている状態ですが、乳歯が抜ける前に永久歯が後
ろから生えてしまう一時的なものもあります。
しかし気になると治療が必要なのか、悪影響はあるのかと不安に感じられるでしょう。
今回は二重歯列の原因や4つの悪影響・治療法について説明していきます。

二重歯列の原因

二重歯列は乳歯が永久歯に生え変わるタイミングで重なってしまうことや、永久歯が重な
ってしまう異常な歯並びのことを指します。
原因はタイミングの問題だけではなく、以下のようなものが考えられます。

1)顎が小さい

顎が十分に発達していないと、永久歯が並ぶスペースがありません。

顎が小さくても生えてくる永久歯の本数は変わらないため、全ての歯を収めるために歯が
重なって生えてしまいます。

特に日本人は骨格的に顎が小さい傾向にあり、さらに近年は柔らかい食べ物が多く咀嚼回
数が減少していることから、余計に顎が発達しないため二重歯列を含む不正咬合が増えて
きています。

2)顎と歯の大きさの割合

顎の大きさに対して歯のサイズが大きいと、歯が綺麗に並びきらず二重歯列になる場合が
あります。

骨格や歯の形・大きさなどは両親から遺伝する可能性が高いです。

3)乳歯の生え変わり

乳歯が抜ける前に後ろから永久歯が生えてしまい、乳歯と永久歯が二重に並んでしまう事
が、生え変わり時期によく見られます。
乳歯が抜けるには下から永久歯が押し上がることによって、乳歯の歯根が吸収されて抜け
るので、基本的には乳歯が抜けるまでの一時的な問題です。
しかし中には乳歯の歯根が吸収されず、そのまま残ってしまうケースもあるので注意が必
要です。
さらに乳歯が抜けるタイミングが早すぎた場合や、外傷などで早期に抜けてしまった場合
、抜けた歯のスペースを埋めるように横の歯が倒れてきて、後から生える永久歯の場所が
なくなり二重歯列にならざる負えないケースもあります。

二重歯列の4つの悪影響

二重歯列は生活する上で問題ない、と思う方もいるかもしれません。
しかし放置していると4つの悪影響を及ぼします。
口腔内に留まらず全身の健康に関わってくるので、どのような危険性があるのか理解する
ことが重要です。

1)虫歯や歯周病になりやすい

歯と歯が重なっている部分には食べカスや汚れが溜まりやすい状態です。
しかし歯ブラシが当てにくく、磨き残しが多いことから菌が増殖する原因になります。
そのため虫歯や口臭のリスクが高くなり、歯周病も進行しやすいので歯磨きには十分に注
意する必要があります。

2)審美性

喋ったり笑った時に二重歯列は目立つため、コンプレックスに感じやすいです。
自然と口元に手を持って行ったり、口を閉じて笑ったりコンプレックスを隠す行動をとる
ようになってしまうかもしれません。

3)不正咬合の悪化

歯は隣に歯が並んでいるから歯並びをキープできますが、孤立していると徐々に倒れてき
てしまいます。
さらに噛み合う歯がなければ、対合歯からの負荷がかからず歯が伸びてくるので、最悪の
場合抜けてしまうことがあります。
また、乳歯の影響で二重歯列になった場合、残っている乳歯を放置していると永久歯の歯
並びに影響が出てしまうのです。
本来は乳歯が抜けて空いたスペースに、後ろから生えた永久歯が舌の力で前に移動して正
常な位置に並びます。
しかしいつまでも抜けずに残っていると、後ろに生えた永久歯がその位置で固定されてし
まい、歯並びが悪くなる可能性があります。

4)顎関節症を引き起こしやすい

二重歯列になると咬み合わせに異常が生じているため、顎関節に負担がかかってしまいま
す。
その状態を放置すると顎関節症を引き起こす危険性があります。
顎関節症は口の開閉時の違和感や音が鳴るなどが主な症状ですが、ひどくなってくると肩
こりや頭痛、腰痛、顔面や体の歪み、姿勢の悪さ、さらには自律神経にまで影響が及ぶ病
気です。
体の調子が悪いと悩みの1つになってしまうので、二重歯列を治療して正しい咬み合わせ
に改善することが望ましいです。
二重歯列を放置するとこのようなリスクが高くなり、全身の健康に関わる危険性が懸念さ
れます。
見た目の問題だけだから、と治療せずにいると歯を早期に失う原因や体のバランスが崩れ
て全身の不調に繋がるので、治療することをおすすめします。

二重歯列の治療方法

二重歯列の治療方法が歯列矯正で改善することができます。
歯列矯正の中でも矯正方法が一般的には3種類あり、歯並びの状態やメリット・デメリッ
トで選択することが可能です。
それぞれの矯正方法とメリット・デメリットについて説明していきます。

□ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は1本1本の歯の表面に「ブラケット」という装置を装着し、そこにワイヤ
ーを通して歯を動かしていきます。
固定式なので取り外しを行う必要はないので手間はかかりませんが、その分歯磨きが難し
く虫歯になるリスクが高くなります。
しかしほとんどの症例に適応しており、計画通りに進めることができるのでズボラさんに
は向いている矯正方法になります。
装置が目立つデメッリトが一番の懸念点のワイヤー矯正ですが、「表側矯正」と「裏側矯
正」があり、「裏側矯正」は歯の裏側に装置を装着するのであまり目立ちません。
高度な技術が必要になるため費用は少し高くなりますが、見た目が気になる方にはおすす
めです。

□マウスピース矯正

最近行っている方が増えているマウスピース矯正ですが、薄い透明のマウスピースを1日
22時間以上はめて、大体2週間ごとに新しいマウスピースに変えて歯が動かしていきます

ワイヤー矯正とは異なり、可撤式なのでお食事や歯磨きの際には取り外すことができ、目
立ちにくいことがメリットです。
適応症例は以前と比較すると増えましたが、ワイヤー矯正と比較すると限られているので
、マウスピース矯正で治療できるかどうかは精密検査が必要になります。
注意点はマウスピースを装着し忘れたり、お出かけの際に外す習慣がついてしまうと、歯
が計画通りに動かず治療が長引く可能性があります。

1枚のマウスピースの装着期間も歯科医師からの指示を守る必要があるため、自己管理がき
ちんとできる方には向いている治療方法です。
早期に治療をした方が顎の成長段階のため、スムーズに歯を動かすことができ、抜歯する
リスクも低くなるので負担は最小限に抑えられるでしょう。

しかし大人になってからだと顎のスペースは変わらないので、抜歯が必要なケースが多く
、歯が顎骨に埋まっているため歯が動くスピードが遅い場合もあり、治療期間が長くなる
可能性があります。
もちろん、それでも矯正することは可能です。

費用や環境などによって治療できる時期は違うと思いますが、何歳になっても遅いという
ことはないので、歯列矯正は前向きに検討してみて下さい。
短期間で歯並びが綺麗になるセラミック矯正もありますが、抜歯や健康な歯を削るという
ことは、歯の寿命に影響します。

また審美面を優先しているため、咬み合わせに問題がでたりトラブルがでやすいです。
そのようなことを加味すると、長期間の治療にはなりますが、ご自身の歯を活かす矯正治
療の方が長きにわたり歯を使い続けることができるでしょう。

歯列矯正は高額な費用が掛かるので、実績のある歯科医師のもとでご自身に合った方法で
行うことが、歯にとっても体にとっても健康の近道になります。

歯列矯正のご相談や質問などありましたら、お気軽にお問合せ下さい。

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