投稿日：2025.12.8

でこぼこの歯（乱杭歯）は矯正でどこまで治せるの？

デコボコとした不揃いの歯並びを気にしている人も多いのではないでしょう
か？
ガタガタ、デコボコと歯の並びや高さが合っていない歯並び乱杭歯と言って
、歯が生えるだけの十分なスペースがなくて重なり合ったり奥に押しやられ
ていたりして並んでいる状態です。
八重歯も乱杭歯に含まれていて、小悪魔や愛嬌があって活発的なイメージを
持たれることもありますが、欧米では「ヴァンパイアトゥース」とも呼ばれ
ていて日本と違いあまりいい印象を持たれていないようです。
このように印象を左右する乱杭歯ですが、矯正でどこまで治すことができる
のでしょう？
今回は、歯のデコボコとした不揃いな歯並びに悩んでいる方のために矯正治
療でどのように治すことができるのか、治療方法や治療期間も含めてお話し
ていきます。
ぜひ、最後までお読みいただき矯正治療を始める前の参考にして下さい。

＜乱杭歯（らんぐいば）とはどんな状態？＞

乱杭歯とは叢生（そうせい）とも呼ばれていて、歯並びがデコボコガタガタ
と不揃いな並びをしていたり、歯が生えているラインにも高低差がある状態
のことを言います。
たくさんの歯が正しい歯並びの位置からズレているので、噛み合わせもよく
ありません。
一部の歯が強く噛み合っていたり、当たっていなかったりしています。

＜なぜ、乱杭歯になってしまうの？＞

乱杭歯になってしまう原因として考えられているのは複数あります。
ここでは、乱杭歯になってしまう原因についてお話していきますので、自分
がどれに当てはまるか確認しながら読んでみましょう！

【あご骨の発育が未発達だった】

乳歯が生えてから大人の歯に生え変わり、永久歯がそろうまであごの骨は少
しづつ成長し続けていきます。

このあごの骨の成長期の時に永久歯が並ぶだけの成長ができず、あごの骨が
未発達になることがあります。

＜乱杭歯は矯正治療でどこまで治せるの？＞

乱杭歯はガタガタデコボコと不揃いな歯並びであることを先にご説明しまし
た。
出っ歯や八重歯、すきっ歯、受け口、捻転などの歯並びがミックスした状態
とも言えます。
とても難しいそうな治療に思える歯並びですが、どのような状態でもワイヤ
ー矯正とマウスピース型矯正治療で歯並びを整えることができます。
乱杭歯の方は、矯正治療終了後の口元の変化も感じやすいでしょう！
しかし、乱杭歯の方は矯正治療の期間が比較的長く、２年ほどかかるケース
が多いです。
そして、歯並びが原因の乱杭歯は矯正治療のみで治すことができますが、骨
格が原因で歯並びが崩れている受け口の方は、外科的な治療も必要になるこ
とは覚えておいた方がいいでしょう。

このような場合には、あごの大きさと歯が並ぶだけのスペースにアンバラン
スが起きてしまって、永久歯の歯と歯が重なり合ったり舌側や頬側に歯が押
し出されてしまったりして乱杭歯となってしまいます。

【歯が大きい】

あごの骨の大きさが正常に成長しても、永久歯が大きいことがあります。
あごのスペースが十分にあっても、歯が大きいとあごの骨の未発達のときの
ように永久歯がキレイに並ぶだけの広さが足りなくなります。
このような場合でも、歯が重なり合ったり捻転（ねんてん）と言って、歯が
回転して傾いた歯並びになってしまうこともあります。

【乳歯と永久歯の生え変わりがうまくいかなかった】

乳歯は永久歯との生え変わりの時期に抜けてくれるのが理想的です。
このようになることで、歯がない状態が防げて永久歯が正しい位置に生えて
キレイに並んでくれることにつながります。

しかし、乳歯は虫歯になりやすいこともあって、虫歯が進んでしまって
歯を抜かないといけないところまで状態が進行してしまうと抜歯（ばっし）
となります。
まだ、永久歯が生える準備が整っていない状況で乳歯がなくなってしまうと
、空いたスペースに隣の歯が移動してきてしまうので永久歯が生えてくるス
ペースがなくなってしまいます。
スペースを失った永久歯は正しい位置からズレて、舌側や頬側に寄って生え
てきてしまうことがあります。
虫歯だけでなく、脱臼など外傷によって乳歯を失ってしまったときにも同
じようなことが起こるリスクが考えられます。

【遺伝的に骨格が小さい】

ご両親や親族から受け継いだ遺伝的なもので骨格が小さく歯が並ぶだけのス
ペースが足りない方もいます。
日本人は骨格が小さい方も多いので、ご両親や親族など近親者の方が骨格が
小さいと自分も歯並びが乱れてしまうことにつながることがあります。
そのような場合、お父さんやお母さんのどちらかが歯並びがデコボコとして
いて矯正治療の経験があるというケースもございます。

【歯並びを乱す悪いクセを持っている】

普段の自分のクセによって乱杭歯になることもあります。
前歯を舌で押すクセがあったり、口呼吸をする、頬杖をつく、爪をかじるク
セなど、弱い力でも毎日定期的に歯に力が加わることで少しづつ歯が移動し
てきてしまいます。
最初はキレイに並んでいた歯並びも、気づいたらデコボコしていたり前歯が
前突していたりなど、時間が経ってから気づくこともあります。
これは、クセが出始めてから時間の経過とともに歯が動き出して、ある日歯
並びがズレていることに気づくケースです。

＜乱杭歯の矯正治療期間と治療方法はどんなものがあるの？＞

デコボコガタガタと乱れた歯並びはどのような矯正方法で治すことができる
のでしょう？
ここでは、オーソドックスに使われている矯正治療方法についてご説明して
いきます。

治療期間は一般的な期間であって個人差がありますので、自分の場合にはど
のくらいの期間が必要になるのか詳しく知りたい方は検査をする必要があり
ます。

【マウスピース型矯正】

 

アライナー矯正とも呼ばれている矯正治療方法になります。
透明なマウスピースを上下の歯にはめて少しずつ歯を動かして理想的な歯並
びへと整えていきます。
まず、最初に歯並びを検査してマウスピースを作ります。
歯に透明な突起を付けてマウスピースを装着して、１日２０時間以上はめる
ことがルールになります。
力をかけるために突起を利用して歯を動かしていくので、マウスピース装着
後すぐは窮屈で違和感を感じることもあります。
２週間装着して、次のステップとなるマウスピースを装着します。
この繰り返しによって、歯が動きキレイな歯並びへと並べていきます。
マウスピースも突起も透明色なので目立つことがなく相手からみられても、
気づかれるリスクは少ないです。
審美的にも目立たない矯正治療を考えている方にはマウスピース矯正がおす
すめです。
歯の高低差を揃えたいときなど、歯を圧下させる動きは苦手での治療方法で
す。

【治療期間】

１年６ヶ月〜２年程
個人差があるのでおおよその目安になります。
詳しいことは検査をしてわかります。

【ワイヤー矯正治療】

ワイヤー矯正治療では、ブラケットと呼ばれるワイヤーを固定するための透
明な装置とワイヤーとブラケットを固定するための細いワイヤーやゴムを使
用します。

抜歯が必要なケースで、歯を抜いたスペースに歯を大きく移動させたい時な
どにもワイヤー矯正治療が使えます。
歯が捻れていたり前突していたりなど様々なケースに対して、オールマイテ
ィーに対応することができるのが特徴の治療方法です。
ワイヤーもホワイトワイヤーがあるので、以前の矯正治療よりも目立たなく
なってきています。
ブラケットに装着するゴムもカラーゴムがあり、矯正治療期間中もオシャレ
に楽しむ方も増えています。
目立つのがイヤな方は、透明なゴムにするといいでしょう。
しかし、マウスピース型矯正治療に比べるとどうしても人目についてしまう
のがワイヤー矯正です。

【治療期間】

２年ほど
個人差があるのでおおよその目安になります。
詳しいことは検査をしてわかります。

今回は乱杭歯の矯正治療方法とどこまで治すことができるのかなどについて
ご説明しました。
乱杭歯でも個々で状態も違い、治療の難易度が変わってきます。
自分の状態を詳しく知るにはカウンセリングや検査が必要になりますので、
お気軽にご連絡下さい。