投稿日:2023.4.21
マウスピース矯正中にむし歯ができたら!?
本日は、マウスピース矯正中にむし歯ができてしまった…。という方
また、矯正治療を開始したいけど、矯正治療期間中にむし歯になったらどうしよう、、、と思った方、
矯正前のむし歯、いつ治すの?と悩んでいる方いらっしゃると思います。当院でのむし歯の対応をご紹介いたします。
目次
矯正前の虫むし歯は治療をしてからスタート!
当院では矯正を始める前に一般歯科に行って頂きむし歯の有無のチェック、クリーニングを行っていただいています。
むし歯があれば矯正治療開始前に全て治療を行っていただきます。
普段かかりつけの一般歯科が無い方でしたら当院から紹介状をお渡ししますので安心してください。
マウスピース矯正やワイヤー矯正にかかわらず、まずはお口の中を確認していき、むし歯がある場合は始める前に全ての歯のむし歯治療を終わらせていただきます。
また親知らずの抜歯が必要な方は、矯正治療を開始する前に全て抜いてきていただく必要があります。
矯正開始前にむし歯治療をする理由
マウスピース矯正はお口を機械でスキャンしたデータをもとにマウスピースを作製し、ピッタリと自分の歯に合ったマウスピースで矯正していきます。
矯正途中にむし歯治療をすると、詰め物や被せ物で歯の形が変わってしまい、せっかく作ったマウスピースが入らなくなる可能性があります。
せっかく作ったマウスピースが入らない!とトラブルになる可能性を防ぐ為にまず治療をしていただきます。
また、矯正治療中は歯磨きなどの口腔ケアができていないとむし歯が悪化してしまいます。そのため、事前に治療をしておくことが重要です。
矯正前にお口のクリーニングをお願いしているのは歯石やプラークなどがついていると装置等、脱離の原因になる恐れがありますので歯石、プラーク除去を行い、きれいな状態で矯正治療を始めます。
矯正中にむし歯ができたら
歯列矯正中に虫歯になった時は「矯正治療を続けても大丈夫?」「どうすればいいんだろう」と不安に思う方が多いのではないでしょうか。
歯列矯正中に虫歯が見つかった時の対応は、ワイヤー矯正とマウスピース矯正で異なることが多いです。
ワイヤー矯正の場合
歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を動かす矯正方法のことをワイヤー矯正と呼びます。
装置の取り外しはすべて歯科医師または歯科衛生士が行います。矯正期間中はご自身で装置をはずすことはありません。
ワイヤー矯正中に虫歯ができた時は、虫歯の位置や進行具合によっては装置をつけたまま治療できることがあります。
ワイヤーやブラケットが邪魔して虫歯治療に影響を与える時は、症状の重症度によりますが矯正装置を一時的に取り外して虫歯を治療します。
そのため、虫歯治療のために矯正治療を中断する可能性があります。装置を外している時間が長ければ長いほど後戻りの原因になり、矯正治療が
長引きますので、できるだけむし歯にならないように気をつけましょう。
マウスピース矯正の場合
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使った矯正方法です。マウスピースを一定期間使用し、新しいマウスピースに交換することで歯を動かしていきます。
マウスピース矯正は装置の着脱が可能なため、小さい虫歯でしたら基本的に矯正治療と虫歯治療を並行して行うことができます。
しかし、むし歯の進み具合によっては一度矯正を中断してむし歯治療をする場合もあります。(根っこの治療など大きい場合)
痛みなどの症状があるなど大きなむし歯治療が優先される場合は矯正治療を中断することもあります。
ただ、矯正治療による歯の痛みや水がしみるなどの知覚過敏の可能性もございますので気になることがあれば歯科医師または歯科衛生士に一度ご相談してください。
むし歯の進行具合によってはマウスピース矯正を中断することなくそのままマウスピース矯正を進める場合もございます。
新しいマウスピースに交換している段階で、途中でむし歯が見つかった場合でも最終ステップのマウスピースまで進めていくことがあります。
直ぐにむし歯治療するほどではない小さなむし歯は最終ステップのマウスピースの期間が終了してからむし歯の治療をしていただきます。
それまでの間はむし歯が進行しないように歯磨きやフロスを使用してしっかり予防しましょう。
マウスピース矯正のマウスピースは歯にぴったり密着することで矯正力が働きます。マウスピースは患者様の歯列に合わせてオーダーメイドで製作しています。
虫歯の進行が進んでおり広範囲にわたって歯を削った場合は歯の形が大きく変わり、マウスピースが浮いてしまう場合やうまくはまらないなど
マウスピースが合わなくなる恐れがあります。その場合は再度口腔内をスキャンしてマウスピースを作り直す必要があります。
その場合、データを技工所に送ってから再度新しいマウスピースの作製になりますので矯正期間が長引きますのでご注意ください。
また、矯正治療が順調に進み、歯の重なりがなくなりきれいに並んでくると今まで見えてなかった部分がむし歯だったという症例も多く診られます。
矯正治療前にむし歯のチェックをしていても、歯が重なっていると目では見えていない部分は判断が難しいこともあります。
マウスピース矯正中にむし歯になる原因
マウスピース矯正中に虫歯になりやすい理由は、以下のとおりです。
①歯が唾液に触れにくい
②マウスピースの洗浄が不十分になりやすい
③口内が汚れたままマウスピースを装着している
マウスピース矯正ではマウスピースの着脱が可能なので、食事と歯磨きは装置を取り外して行うことが可能です。
そのため、ワイヤー矯正に比べて歯磨きがしやすいので磨き残しによる虫歯にはなりにくいです。
しかし、マウスピースをきちんと洗浄しないまま装着したり、歯磨きしないままマウスピースをつけたりすると、細菌がマウスピースと歯の間で繁殖し虫歯のリスクが高まります。
さらに、マウスピースは歯にぴったり密着するため、何もつけていない状態の歯に比べて唾液に触れにくいです。
唾液には歯についた汚れを洗い流す作用や菌の繁殖を防ぐ作用があるため、マウスピースを装着していると虫歯になりやすいのです。
マウスピースを装着したまま甘い飲み物や炭酸飲料を飲んでしまうとマウスピースの中で甘いのが広がりむし歯の原因になってしまいます。
むし歯にならないようにするには
①マウスピースを外して飲食する
②積極的に水分を摂取する
③マウスピース装着前は必ず歯磨きをする
④フッ素入りの歯磨き粉を使用するもしくはフッ素塗布を行う
⑤歯間ブラシやフロスを併用する
⑥マウスピースを清潔に保つ
⑦歯科医院で定期的にメンテナンスする
MPのお手入れ方法
MPを外したら、お水またはぬるま湯できれいに洗いましょう。その際、洗浄用の歯ブラシできれいに洗いましょう。
歯磨き粉は研磨剤が入っていてMPが削れてしまう恐れがあるため使用しないでください。
お手入れ後、ケースに入れて保管してください。マウスピースをしっかり乾燥させることで細菌の繁殖を防げます。(ティッシュなどで軽くふき取ってあげるといいです)
また、一週間に一回、「マウスピース専用」の洗浄剤を用いたお手入れ方法がおすすめです。マウスピース専用の洗浄剤を使用してお手入れを行うことで、
菌の繁殖を予防やマウスピースの着色予防につながります。MP洗浄剤は当院でも取り扱いがありますし、薬局などでも購入できますので是非試してみてください。