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ブログ

投稿日:2025.5.12

受け口だと老後に困ることがあるの?

こんにちは。仙台キュア矯正歯科です。
鏡をみたときに、下の歯が前に出ているように感じたことはありますか?
横から見たときに上顎よりも下顎が前に出ていて、「しゃくれ」とよばれる状態になってい
るケースもあります。
このように、上の歯よりも下の歯が唇側にある状態が「受け口」です。
受け口の程度には個人差がありますが、目立ちやすいことから見た目のお悩みにつながりや
すく、歯並びをコンプレックスに感じている方も少なくありません。
さらに、受け口は見た目のお悩みだけでなく、お口そして全身の健康にもマイナスの影響を
およぼす恐れがあります。
そのため、お子さんだけでなく大人の方でも、できるだけ早く受け口を改善することが大切
です。

受け口とは

診断 相談

かみ合わせは、上の歯が下の歯よりも前にくる状態が正常です。
反対のかみ合わせになってしまう状態を「受け口」といいます。
歯科用語では、「反対咬合(はんたいこうごう)」や「下額前突(げがくぜんとつ)」とよ
びます。
平成23年の歯科疾患実態調査によると、12〜20歳の男女の前歯の不正咬合の2.4%が「反対
咬合」でした。

受け口になる原因

疑問 考える

受け口になるには、いくつか原因があります。

・先天的な要因

上顎が小さい、下顎が大きいといった骨格上の問題が原因で受け口になることがあります。
顎の大きさや形などは遺伝的な要素が強いとされています。
ご両親のどちらかが受け口の場合、お子さんに遺伝する可能性がありますので、お早めにご
相談ください。
小さいころは気にならなかったのに、思春期になると急に症状が悪化することもありますの
で、気になることがあれば早めに受診しましょう。
ほかにも、歯が生まれつき小さい場合や、歯の数が少ないなどの歯の問題が原因で受け口に
なっているケースもあります。

・日常的なクセや習慣

小さいころからのクセや生活習慣によっても、受け口になる可能性があります。

・下の歯で唇を噛むクセ
・下顎をずらして噛むクセ
・口呼吸
・猫背

といったクセや習慣には注意が必要です。
唇を噛むクセがあると、上の前歯が内側に倒れて下の前歯が前方に動きます。
また、口呼吸が習慣になっている方はお口が開いていることが多いため、歯が少しずつ前の
方に移動して受け口になりやすいとされています。
ほかにも猫背になると、顔や首が下を向きがちになり、下顎が出やすくなるのです。
大人になってから受け口がひどくなったと感じる方は、姿勢に原因があるかもしれません。

受け口をそのままにしているとどうなる?

スマイル 歯

受け口をそのままにしていると、成長とともに症状が悪化する可能性があります。
特に思春期の顎が急成長する時期に、受け口がひどくなる傾向にあります。
症状が悪化すると一般的な矯正治療では治すことができず、外科処置を伴う治療が必要とな
ることがあるため、できるだけ早く治療を始めましょう。
なかには、子どものころは気にならなかったのに大人になって受け口が気になってきたとい
う方もいらっしゃいます。

受け口が老後の生活におよぼす影響について

家族 遺伝

矯正治療は子どものころに行うものというイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
大人になると、「もう若くないし見た目は気にしない」から矯正治療は必要ないとお考えの
方もいらっしゃるかもしれませんね。
けれども、矯正治療は見た目をよくするためだけに行うものではありません。
お口、そして全身の健康を維持するためにも、歯並びやかみ合わせを整えておくことは大切
で、老後への備えの一つとして、受け口の改善をおすすめします。
受け口をそのままにしておくと、老後に次のような影響が出る可能性があります。

食事が楽しめなくなる

受け口の状態では、上下の歯がしっかりとかみ合っていません。
かたいおせんべいやスルメ、お餅など弾力がある食材は食べにくくなり、食材を選ばなけれ
ばいけなくなるでしょう。
食事にかかる時間が長くなり、食事自体をおっくうに感じてしまう方もいらっしゃいます。
食事を楽しめるかどうかは生活の質に直結しますので、ご自身の歯でしっかり噛める状態に
整えておくことが大切です。

発音が悪くなる

受け口になると、正常なかみ合わせができているときとくらべて、お口の中のスペースが狭
くなり、舌や唇の動きが制限されます。
特に、「サ行」の発音が不明瞭になりやすい傾向です。
発音に影響がでると、コミュニケーションに問題が生じる恐れがあり、他人との会話を避け
るようになり、日常生活や社会生活に支障をきたす恐れがあります。

全身の不調の原因となる

胃もたれ 腹痛

しっかりと前歯で噛み切ることができず、噛み砕かない状態で飲み込むことになれば、消化
器官に負担がかかります。
胃もたれや消化不良の原因になる可能性があります。
また、食材に偏りが出ることで栄養にも偏りが出るのです。
必要な栄養が十分に取れていないと低栄養になり、体重が減ったり体力が落ちたりすること
になるでしょう。
お口周りや身体の筋力も低下することになり、噛む力だけでなく飲み込む力も下がり、誤嚥
性(ごえんせい)肺炎になるリスクが上がります。
ほかにも、かみ合わせが悪いと、全身のバランスを崩して転倒しやすくなることもわかって
います。

顎関節に負担がかかる

受け口の状態では、噛むたびに顎に負担がかかります。
そのままにしていると顎関節に歪みが生じ、将来的に顎関節症を発症するリスクが高くなる
のです。
顎関節症はお口周りだけでなく全身に症状がでて、頭痛・肩こり・めまい・眼精疲労・難聴
といった症状があらわれることがあります。
進行すると、顎の痛みや不快感からうつ病や自律神経失調症になるリスクもありますので、
できるだけ早期の治療が望ましい病気です。

歯を失うリスクがある

虫歯 歯周病

受け口の状態では、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
なぜなら、歯磨きが難しいことで汚れや食べかすがたまりやすいからです。
特に、ミドル世代以降は歯周病にかかるリスクが高く、歯周病によって歯を失ってしまうこ
とになりかねません。
歯を失ったら入れ歯やブリッジで補えばいいというお考えの方もいらっしゃいますが、天然
の歯に勝るものはないのが現状です。
歯並びを整えることで、お口の清掃性が高まり健康な状態で維持することが可能です。
受け口が自然に改善されるケースはほとんどありません。

当院では、歯の裏側に矯正装置を取り付けて歯を動かす「裏側矯正」や透明のマウスピース
型矯正装置をお口に装着する「マウスピース矯正」といった方法で、受け口の治療を行って
います。
骨格的な問題がある場合は、顎の骨を切除する「サージカルファースト」という外科治療を
行ってから矯正治療を行います。
患者さんお一人お一人のお口の状態やライフスタイルに合わせた治療をご提案しますので、
まずはお気軽にご相談ください。

※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用
被害救済制度の対象外となることがあります。
※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。

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