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投稿日:2024.7.29

受け口で必要なゴムかけの期間は?

みなさん、こんにちは。
仙台キュア矯正歯科です。

歯列矯正を行うとワイヤーやマウスピースの装置だけでなく、「ゴムかけ」が必要な場合
があります。

歯を動かすためにとても重要な矯正器具ですが、この期間が辛く感じる方も多いでしょう

ゴムかけは歯科医師の指示があった期間に毎日、ご自身でゴムを装着する必要があります

そのため辛くてゴムかけを行わなかったり、装着時間を短くすると効果が発揮されず治療
期間が長期化する原因になります。
ゴムかけの働きや効果を理解することで、「辛くても頑張ろう」というモチベーションに
繋がりやすいので、乗り越えるためのポイントになるかと思います。
皆様の役に立てるようにゴムかけの知識や1日でも早く終わらせるコツなどを説明してい
きましょう。

ゴムかけとは?

ゴムかけとは、顎間ゴムという矯正装置を上下の歯に引っ掛けて歯並びを整えていく治療
の1つです。
ご自身で取り外しができるタイプで、1日20時間以上の装着が必要になります。
矯正装置に取り付けられたフックに顎間ゴムをかけて歯を移動させますが、装着時間が長
いと効果がより発揮されて、装着していない時間が長いと動いた歯が元の位置に戻りやす
くなります。

ゴムかけを行う目的

1.噛み合わせを整える

歯科医師からゴムかけを支持される時期は、矯正開始してから歯並びが大体揃ってからで
あり、審美性だけでなく実用的に機能するように噛み合わせを調整していきます。
歯並びを綺麗に整えても、噛み合わせが合っていないと咀嚼能力の低下や顎関節症、顔や
身体の歪みなどに影響を及ぼします。
出っ歯や受け口・開咬など症例には特に必要で、口腔内のバランスは身体のバランスに繋
がるので、より良い状態へ導くために行います。

2.歯の移動を補助

ゴムかけはゴムの伸縮性を利用して、歯の位置を上下や前後に動かすことが可能です。
ワイヤーやマウスピースの矯正装置には得意・不得意な歯の動かし方があるので、歯の移
動を補助するために使用します。
抜歯後の隙間を埋めたり、細かい部分を効率よく動かすことがゴムかけの役割です。

ゴムかけの仕組み

顎間ゴムにはサイズの種類があり、太いサイズの方が強い矯正力が働きます。
歯並びによって矯正力のかけ方が異なるので、使用するサイズやゴムかけの方法が変わり
ます。

□2級ゴム

上顎前突(出っ歯)の歯列矯正でよく使用される方法です。
上顎前突は前歯が出ているため、歯並びが綺麗に整っても突出感は解消されないので、前
歯を後ろに下げる治療が必要になります。
上顎の犬歯と下顎の奥歯に顎間ゴムをかけることで、上顎の歯列は後方に、下顎の歯列は
前方へ強力な矯正力が働きます。
そうすることで上下顎のバランスが整い、噛み合うようになります。

□3級ゴム

下顎前突(受け口)の歯列矯正でよく使用される方法です。
上顎よりも下顎が前に出ている場合は、下顎を後ろに下げる必要があります。
上顎の奥歯と下顎の犬歯に顎間ゴムをかけると、下顎の歯列は後方へ強力な矯正力が働き
ます。
下顎を下げることによって噛み合わせが良くなり、顔貌や発音、咀嚼能力が改善されます

□クロスバイト

交叉咬合など上下の噛み合わせが左右にズレている歯列に使用される方法です。
顎間ゴムを上下顎の同名歯の表側と外側に噛む面を交差するように、斜めにゴムかけをし
ないといけません。
そのため特に奥歯にゴムかけを行う場合は大変難しく、慣れるまでは苦戦するでしょう。

□垂直ゴム

開咬という奥歯で咬んだ時に、上下の前歯が噛み合っていない歯列に使用される方法です

上下顎の同名歯の表側に縦にゴムかけを行い、垂直に矯正力をかけることで上下の前歯の
隙間を閉じていきます。
前歯のゴムかけの場合、装着は簡単に行えますが、顎間ゴムが周りから見えてしまいと口
が開けにくくなります。

ゴムかけが必要な期間

ゴムかけの期間は歯並びや患者様の協力度によって異なりますが、平均的な期間は矯正治
療全体の1/2~2/3程度、1年以上はかかると考えられます。
しかし歯並びの状態が軽度で、歯の移動が短かい場合は数ヵ月で終了する場合もあります
が、基本的には矯正力によって歯は1か月に1㎜のペースで動くので、時間をかけてゆっく
り整えていきます。

綺麗な歯並びになるまで地道な努力が必要になりますが、ゴムかけを1日でも早く終わら
せるポイントを紹介します。

1.できるだけ長い時間装着する

ゴムかけは自分自身で行うため、匙加減ができてしまうので「痛みがあるから」「遊ぶ予
定があるから」「面倒」などの理由で外している時間が長いと、ゴムかけの効果が発揮さ
れません。
装着している時間が長ければ順調に歯が動くので、早く終わることができます。
痛みがあり辛いと感じるかもしれませんが、基本的にはお食事や歯磨きの時以外は装着す
るようにしましょう。

2.習慣付ける

ゴムかけは毎日新しいゴムと交換し、歯磨きやお食事で外すとまた装着する必要があるの
で時間と手間がかかってしまいます。
習慣付くまでがとても大変ですが、この一手間が面倒でサボってしまうと矯正の進行具合
に繋がるので、歯磨きと同じように日常生活の1つとして行動できるように頑張りましょ
う。

3.歯を動かなくする原因を排除

歯並びが悪くなる原因の1つに、口呼吸や舌癖など無意識に行っている悪習癖があれば、
矯正治療中や終了後にも影響を及ぼします。
歯列は頬と舌の圧力によって綺麗に並びますが、口が開けっぱなしだったり前歯を舌で押
し付ける癖が無意識に負荷をかけてしまっている状態です。
歯に矯正力が加わっても、悪習癖の負荷によって弱めてしまう可能性が高くなります。
さらに矯正治療が終了しても悪習癖が残っていると歯並びが元の位置に戻ってしまうので
、口を閉じて鼻呼吸をする事と舌を正しい位置につける事を心掛けて改善しましょう。

ゴムかけをサボるとどうなる?

ゴムかけをサボる治療の進行にはどのように影響するのでしょうか。

1.歯の移動が遅い

ゴムかけは歯の位置の調整や噛み合わせの改善を目的とした治療ですが、サボると当然歯
に矯正力がかかる時間が短いため、歯の移動が遅くなります。
遅れるだけでなく動いていた歯が元に戻る可能性もあるので、予定より進行が遅れる原因
になります。

2.噛み合わない咬合

上下の歯の噛み合わせが適切に調整されず、バランスの取れていない状態になる可能性が
あります。
歯列矯正は見た目だけでなく噛み合わせを整えることも重要な役割ですが、噛み合わせが
不均衡だと痛みや顔面の歪み、肩こり・頭痛など顎関節症のリスクが高くなります。

3.治療期間の長期化

ゴムかけを行っていない時間が長いと、予定通りに歯が動かず治療期間が延長する可能性
があります。
歯の進行が遅れ、噛み合わせの不均衡が残る場合は、再び調整が必要になり追加料金が生
じる可能性があります。
重要な矯正治療の一環なので、進行が遅れないように自己管理をしっかり行いましょう。
毎日のことで辛くて面倒だと思いますが、サボって治療期間が長引かせるより早く矯正治
療が終了して快適な毎日を送る方が良いと思いませんか?
矯正治療は患者様の協力がないと成功せず、取り外し可能なマウスピース矯正やゴムかけ
は特に必要です。

歯科医師からゴムかけの指示が出されたということは、歯が並んできて中盤から終盤にさ
しかかっているという事です。
ゴムかけの期間を乗り越えるために、サボらず習慣化する努力をしていきましょう。

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