投稿日:2025.11.10
歯並びがねじれる原因とは?
「なんだか以前よりも前歯の角度が変わってきたように感じる…」
「歯の一部がねじれを起こしていて、歯並びが悪くなってきた」
このようなお悩みを持つ方はいませんか?
歯並びがねじれを起こしていると、周囲からの目が気になりコンプレックスに感じてしまう
こともあるかもしれません。
できれば、ねじれを治してキレイな歯並びにしたいと思うはずです。
今回は、なぜ歯がねじれを起こしてしまうのか、その原因やねじれを治す方法についても触
れていきます。
美しい歯並びにしたい方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
歯のねじれとは

歯のねじれとは、正常とは異なる角度や方向に歯が生えてしまう状態をいいます。
歯自体が変形しているわけではなく、1本だけ違う方向へ傾いていたり、左右対称ではなか
ったりするなど回転しているように見える点が特徴です。
歯科用語では歯のねじれを「捻転歯(ねんてんし)」と呼んでいます。
捻転歯は、不正咬合のなかの一種です。
捻転歯があることで、必然的に歯並びの乱れを引き起こしてしまいます。
捻転歯になりやすい歯はどこ?

よく前歯に見られることの多い捻転歯ですが、実はすべての歯で起こる可能性があり特別め
ずらしいことではありません。
一般的には上下前歯から小臼歯が好発部位として知られ、特に1番正面にあたる中切歯で起
こりやすいといわれています。
そのため見た目にもバレやすく、悩みを抱えるという方も多いのです。
歯のねじれ方には個人差があり、同じ捻転歯でも見え方が異なります。
以下のような特徴を持つ方は、歯のねじれが起きている可能性が高いでしょう。
● 歯並びに凹凸がある
● ハの字のように内側にねじれがある
● V字型のように外側にねじれがある
● 歯が左右不対称に見える
歯並びがねじれる5つの原因

では、どうして歯並びがねじれてしまうのでしょうか。
捻転歯がなぜ起こるかを突き止めながら、歯並びがねじれる原因についてみていきましょう
。
原因①「歯が生えるスペースが足りない」
歯は、生えるスペースが足りないとまっすぐに生えることができません。
そのため、本来生えるはずだった場所に歯が生えずに曲がった状態で生えることになります
。
これは、あごの骨の成長が影響しています。
あごの骨が小さいことで歯のねじれが生じ、結果的に歯並びが乱れてしまうのです。
また、乳歯から永久歯に生え変わる時期は歯の大きさのバランスも影響することで、ねじれ
を引き起こしやすいといえます。
原因②「生え変わりの影響」

Baby and child care_finger sucking
永久歯にねじれが生じて歯並びが乱れている場合、可能性として考えられるのは乳歯期から
の影響です。
たとえば、乳歯期にできた虫歯が進行して根の先に膿を持ったとします。
この状態を根尖性歯周炎と呼びますが、歯周炎になると根元が細菌感染を引き起こすように
なるのです。
乳歯期にこのような感染状態にあると、生え変わりを待つ永久歯にも少なからず影響が及び
ます。
というのも永久歯が生え変わるとき、感染を避けようと別の位置から生えようと移動してし
まうからです。
その結果、永久歯はねじれている状態で生えてしまうことになります。
また、乳歯が思うように抜けなかったり骨とくっついたりして思うように生え変わりが進ま
ないケースも歯のねじれを引き起こす可能性が高いでしょう。
どうしても生えたい永久歯が乳歯の脱落を待てずに乳歯を避けて生えようとするため、最終
的に歯並びに影響してしまうのです。
原因③「過剰歯の影響」
過剰歯とは、通常生える歯の本数よりも余分に生える歯のことをいいます。
過剰歯があることでほかの歯に影響が生じ、本来生えるべき場所に生える行為を邪魔してし
まうのです。
結果として歯がねじれを起こし、歯並びの乱れへとつながります。
原因④「親知らずの影響」

親知らずの存在自体に影響があるわけではありませんが、歯が生えるスペースが足りないと
影響を及ぼす可能性があります。
というのもスペースが充分でないと、親知らずがほかの歯を押しのけようと力をかけてしま
うからです。
親知らずによって、ほかの歯は前へと順番に押し出される形で移動していきます。
その移動によって歯がねじれを起こし、歯並びに乱れが生じてしまうのです。
原因⑤「遺伝的な問題」

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いままで紹介してきた原因は後天的なものでしたが、歯並びのねじれは遺伝が原因でも起こ
り得ます。
考えられるのは、親から受け継ぐ可能性の高い骨格です。
両親のどちらかが、あごの骨が小さい場合、子どもにも遺伝する傾向が高いといわれていま
す。
さきほども述べたように、あごの骨が小さいとスペース不足となり歯並びのねじれを引き起
こしかねません。
また、歯がつくられる「歯胚」の段階でねじれを起こしている場合もあります。
こうした先天的要因も歯のねじれを引き起こす原因として考えられるでしょう。
歯並びのねじれを放置するとどうなる?3つの大きなデメリット
歯並びのねじれを放置すると、どのようなデメリットが出てくるのでしょうか?
もちろん見た目に支障が生じますが、実はそれだけではありません。
ここからは、歯科矯正からみたデメリットについて紹介します。
デメリット①「虫歯や歯周病にかかりやすい」

一本でも歯のねじれがある場合、難しくなるのが清掃です。
歯磨きしにくいと、口のなかに汚れが残りやすくなります。
残った汚れが停滞しつづけることで細菌が繁殖し、結果として虫歯や歯周病にかかりやす
くなるでしょう。
「歯のねじれが数本だから大丈夫」と放置していたら、いつのまにか虫歯や歯周病になっ
ていた…というケースもあることから放置は危険です。
デメリット②「噛み合わせが悪いことであらゆる影響が出やすい」

歯並びがねじれを起こしていると、上下の噛み合わせのバランスが崩れやすくなります。
噛み合わせの悪さは、あらゆるところで影響を及ぼします。
● 咀嚼しにくい
● 胃腸に負担がかかりやすい
● 顎関節症になる可能性が高い
● 肩こりや頭痛を引き起こしやすい
噛み合わせが悪いと、思うように食べものを噛むことができません。
充分に噛めない状態で食べものを飲み込んでしまえば、消化器官に負担を強いられてしまう
ことになります。
さらに噛み合わせのズレは全体のズレにもつながり、肩こりや頭痛、腰痛など全身の健康に
も悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
さらに、噛み合わせの悪化を放置することで顎関節症になる危険性があり、噛めないどころ
か痛みが出て口を開けることすらできないという可能性もあります。
そのため早めの治療が必要です。
デメリット③「精神的な弊害」
見た目や機能的な問題が進行していくと、いままで特に気にとめていなかった口元が急に気
になるようになる…なんてこともあり得る話です。
一度気になると、その先もずっとコンプレックスとして残りつづけ、精神的に苦しむ状態に
陥るかもしれません。
人前で笑えなくなったり会話できなくなったり、さらには外出を拒んだりするなど悪化の一
途をたどる前に、気になった時点で対策をする必要があるでしょう。
歯並びのねじれを改善する治療法とは
歯並びのねじれの放置はデメリットしかないといえます。
では、ねじれを改善するためにはどんなことをする必要があるでしょうか。
最も改善できる方法は、矯正治療です。
ここでは、矯正の治療法について紹介していきましょう。
マウスピース型矯正

マウスピース型矯正とは、個々の歯に合わせた透明なマウスピースを装着する矯正法です。
軽度のねじれが対象のため、数本単位で気になる場合は適応の可能性が高いですが、反対に
重度のねじれの場合では適応外と見なされる可能性が高いでしょう。
使用法として、1日20時間以上の装着が求められます。
取り外しができることから清掃しやすい点がメリットです。
ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、ワイヤーやブラケットを固定して歯を動かす矯正法です。
重度のねじれでも適応可能であり、症例にかぎりがありません。
ワイヤー矯正は、歯の表につける表側矯正と歯の裏側につける裏側矯正(舌側矯正)があり、
希望によって選択が可能です。
歯並びのねじれを改善したい方は、当院までご相談ください

歯のねじれにはそれぞれ原因があります。
もし一本でも歯のねじれがある、または気になる方は放置せずに、まずは当院のカウンセリ
ングを受けてみませんか?
カウンセリングでは、患者さまの歯の状態を検査して原因を突き止め、最適な治療法をご提
案いたします。
一度でも矯正治療を考えたことがあるという方は、ぜひこの機会にご予約くださると光栄で
す。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。




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