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投稿日:2025.11.3

歯並びを1本だけ矯正することはできますか?

結論からいうと、歯並びを1本だけ矯正することは可能です。しかし、歯並び1本だけを矯正するには条件が必須です。
歯並びの状態によっては歯並び1本だけの矯正ができないケースも少なくありません。そこで今回は、歯並びを1本だけ矯正する方法について解説します。
治療法の特徴や矯正する時の注意点などについてもあわせて解説。歯並びを1本だけを矯正したい方は、是非この記事を参考にしてください。
なお、当院の矯正治療について興味のある方は下記のページもあわせて参考にしてください。

歯並びを1本だけ改善する方法

裏側、矯正

歯並びを1本だけをキレイにするには、次の2つの方法があります。

  • 部分矯正
  • セラミック矯正

それぞれついて詳しく紹介します。

部分矯正

部分矯正は専用の装置を使用し、歯並びの気になる部分だけをキレイにする治療法です。
使用する装置は、歯に固定するブラケット装置や取り外しができるマウスピースなどがあります。
歯並び全体を整える全体矯正では1〜3年の治療期間の長さが一般的ですが、
部分矯正の場合は気になる部分だけの歯並びを整えるため、3ヶ月〜1年と短い期間で治療が完了します。

部分矯正は前歯のみにできる治療法。奥歯の1本だけを矯正したい場合は部分矯正が適応できない可能性が高いです。
奥歯は根が複数本あったり曲がっていたりと複雑な形をしているため、部分矯正で動かすことが難しいのです。

セラミック矯正

セラミック矯正とは歯を削った上にセラミックの被せ物を装着して、見た目を美しくする方法のこと。
矯正という言葉がついていますが、他の矯正治療とは違い歯を動かして歯並びを整えるわけではないため
補綴治療のひとつになります。
使用するセラミックは透明感があり、自然な見た目に仕上げることができます。
また、色や形、大きさなどを自由に設計でき、自分の理想とする口元を実現可能。
歯を動かす必要がないため治療期間は1〜3ヶ月と短いのが魅力です。

歯並びを1本だけ矯正する方法

歯並びを1本だけ矯正する方法は4つあります。それぞれの大まかな特徴や費用、治療期間などは下記の通りです。

表側矯正 裏側矯正(舌側矯正) マウスピース型矯正 セラミック矯正
特徴 ・歯の表側に装置を付けるため見た目が悪い

・歯磨きしにくい

・月に1回の通院が必要

・装置が目立ちにくい

・月に1回の通院が必要

・装置が目立ちにくい

・歯磨きしやすい

・2〜3ヶ月に1度の通院が必要

・歯を削る必要がある

・治療期間が短い

治療期間 3ヶ月〜1年ほど 3ヶ月〜1年ほど 2ヶ月〜1年ほど 1〜3ヶ月
費用相場 300,000〜600,000円 400,000〜700,000円 100,000〜400,000円 300,000〜700,000円

 

ここからはそれぞれの治療法や費用などについて解説していきます。

表側矯正

表側矯正

表側矯正は歯の表面にブラケットを付けた上に、ワイヤーを通して引っ張ることで歯並びを整えていく方法です。
歯が1本だけ内側にある場合には、表側に付いている装置が歯を引っ張って効率的に歯を動かします。
この方法は適応症が広く、ほとんどの歯並びに対応可能です。
表側矯正は金属のブラケットやワイヤーの装置が一般的ですが、装置が目立ちやすいのがデメリット。

近年はプラスチックやセラミックの白いブラケットやホワイトワイヤーにすることで、口元を目立ちにくくできます。
また、歯磨きがしにくく食べ物が装置の周りに残りやすいため、虫歯や歯周病のリスクが高くなる傾向です。
治療期間は6ヶ月〜2年ほどになります。

裏側矯正(舌側矯正)

裏側矯正 リンガル

裏側矯正は歯の内側にブラケットやワイヤーを固定して、歯を引っ張りながら歯並びをキレイにする治療法です。
装置は歯の内側に付けるため、周囲に気づかれず矯正を終えることは可能ですが
大きく口を開けると見えることがあり注意が必要です。
裏側矯正は、外食を楽しめるのも大きなメリット。
例えば、表側矯正は歯と装置の間に食べ物が詰まりやすく、食べ物が挟まっていないか気になり食事に集中できない傾向です。

裏側矯正は表側矯正と同じく歯と装置の間に食べ物が詰まりやすいですが
食べ物が装置に詰まっても他人に見えないため、人目を気にせず食事を楽しめます。
さらに、歯が1本だけ前に出ている出っ歯や受け口の場合には、裏側矯正が有効。
歯は装置の付いている方向に動く性質があるため、効率的に歯を動かして治療期間の短縮にもなります。

また、裏側矯正は表側矯正と同様に歯磨きしにくく虫歯や歯周病を引き起こしやすい傾向です。
しかし、歯の内側は唾液の洗浄作用や殺菌作用などの効果を受けやすく、表側矯正に比べて虫歯や歯周病になりにくいでしょう。

治療期間は6ヶ月〜2年ほどが一般的で、その間は月に1度の通院が必要です。
裏側矯正の費用相場は、900,000〜1,500,000円ですが、当院の部分矯正(裏側矯正)は497,200円(税込)になります。

マウスピース型矯正

マウスピース矯正 アライナー

マウスピース型矯正は何十枚ものマウスピースを交換しながら、歯並びを整える方法です。
使用する透明なマウスピースは、装着時に口元が目立つ心配がありません。

マウスピースは取り外し可能で、歯磨きや食事も矯正前とほとんど変わらずにでき、虫歯や歯周病のリスクがほとんどありません。
また、マウスピース型矯正ではデジタルを駆使し治療計画を立てるため、無駄な動きを省いて効率的に歯を動かします。

したがって、部分矯正の場合には3ヶ月〜1年ほどで矯正が完了。歯を動かしたい方向に微調節ができるのも大きなメリットです。
ただし、マウスピース型矯正は患者自身で管理することがデメリットになります。マウスピースは20時間以上の装着が必須。
1〜2週間の間隔で指定されたマウスピースを交換する必要があります。担当医の指示を守れない場合には、下記のトラブルが起きる可能性があります。

  • 治療期間が延びる
  • 計画通りに歯が動かない
  • 歯髄充血(神経に血が溜まる)や歯肉退縮(歯茎が下がる)

当院のマウスピース型矯正は、矯正を専門にし治療経験が豊富な院長の監修で治療を行なっています。

セラミック矯正

セラミック矯正は歯を削ってセラミックの被せ物を装着し、見た目をキレイにする治療法です。
歯を動かすのではなく、被せ物で気になる歯の形を変える治療のため、治療期間が1〜3ヶ月と短く済むのが魅力。

使用するセラミックは天然歯と同様の透明感があり、自然な見た目に仕上がります。
金属を一切使用しないメタルフリー素材で、金属アレルギーがある方でも安心して使用できます。
しかし、セラミック矯正では健康な歯を大きく削る必要があるのがデメリット。
歯の状態によっては神経を取る処置を行うため、歯の寿命を縮める原因にもなります。

歯並びの1本だけを自力で治せる?

顎 痛み

歯は指や道具で押し続けると動く可能性はありますが、おすすめできません。
歯並びを自力で治そうとする場合には、次のようなトラブルが起きる可能性があるからです。

  • 歯や歯茎などを傷つける
  • 歯並びや噛み合わせが悪くなる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

歯や歯茎などを傷つける

歯に過度な力をかけ続けると神経にダメージ与えて、最悪の場合には死んでしまうケースもあるほどです。
また、無理に歯を動かそうとすると歯茎が下がって、見た目が悪くなる可能性も否定できません。

歯並びや噛み合わせが悪くなる

自力では適度な力をかけながら正確な位置に歯を動かすことは難しく、他の歯が歯列から押し出されて
歯並びが悪化する可能性があります。また、歯を押したことで全体の噛み合わせがずれてしまい、
肩こりや頭痛などの身体的な影響を与えることもあります。

上記のような理由から、自力で歯並びを治さずに歯科医院へ歯並びの相談にいくことがおすすめ。
歯並びをキレイにするには専門的な知識や技術、装置が必須です。

歯並びを1本だけ矯正するときの注意点

歯並び 綺麗

ビューティー

歯並びの1本だけを矯正する時には、次のことを理解した上で治療を受けるようにしましょう。

  • 噛み合わせは改善しない
  • 理想の歯並びにできないことがある
  • 適応範囲が限られる
  • 保定期間がある

それぞれについて詳しく解説します。

噛み合わせは改善しない

部分矯正は、歯並びを部分的に整えて見た目を改善するのが目的なため、噛み合わせを正しい位置に動かすことはできません。
また、部分矯正を行うことで噛み合わせに影響がでる場合には、治療を適用できません。

理想の歯並びにできないことがある

歯並びの1本だけを部分矯正でキレイするには限界があります。例えば、全体矯正では全ての歯を少しずつ動かして
理想となる歯並びに近づけていきますが、部分矯正は歯を並べるスペースをつくることにも限界があり、理想とする歯並びにできないことがあります。

適応範囲が限られる

下記の条件が当てはまる場合には、部分矯正ができません。

  • 奥歯を含めた矯正治療が必要
  • 抜歯が必要
  • 顎の骨格に問題があり、歯並びが悪い
  • 重度の出っ歯や受け口、過蓋咬合(深い噛み合わせ)など

一方で、次のような歯並びの場合には部分矯正が可能です。

  • 奥歯の噛み合わせに問題がない
  • 軽度の出っ歯や受け口、すきっ歯、叢生(歯のガタガタ)など
  • 矯正後の軽度の後戻り

保定期間がある

マウスピース インビザライン

矯正治療の完了後は保定期間があります。保定期間とは、歯を移動した位置に固定する期間のこと。

特に、矯正後3〜4ヶ月は不安定で歯が動きやすい状態で、安定させるためにリテーナーという
装置を一定期間装着する必要があります。
保定期間は矯正期間と同じ期間が一般的で、20時間以上装着するのが必須。

保定期間が終了する時期には、短時間や就寝中のみとなるケースもあります。

【保定期間についての記事があればリンクを挿入】

まとめ

歯科 歯科医

歯並びを1本だけ矯正することはできますが、部分矯正は前歯のみの治療で、適応範囲が限られます。
しかし「気になる歯が1本だけだから…」といって自力で治そうとするのは歯並びが悪化するおそれがあり、おすすめできません。

まずは、歯科医院で部分矯正ができるのか相談にいきましょう。なお、当院でも矯正相談を受け付けています。お気軽にご相談ください。

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