投稿日:2024.1.29
歯科矯正でワイヤーが歯を動かす仕組みとは?
こんにちは(‘ω’)ノ
仙台キュア矯正歯科です。
今回は矯正治療について改めてご紹介いたします!
目次
歯科矯正でワイヤーが歯を動かす仕組みとは?
1.矯正治療はどういう治療?
歯科矯正治療、一般的には「矯正」として広く知られています。
この治療は、歯や顎の位置を適切な位置に調整することを目的としています。それで
は、具体的に矯正治療とはどういうものなのでしょうか。
初めに、矯正治療の必要性について触れてみましょう。
矯正治療を受ける背景には、見た目の美しさを追求することだけではありません。
歯並びや噛み合わせの問題は、口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼすこ
とが知られています。
例えば、不適切な噛み合わせは、食事時の効率や、顎関節の問題、さらには頭痛や
肩こりの原因ともなることがあります。
矯正治療は、このような問題を予防・解決するための一つの方法として考えられてい
ます。治療の方法や期間は、患者さんの歯並びや噛み合わせの状態、治療目的によ
って異なりますが、一般的な流れとしては、初診での診断から治療計画の立案、ブラ
ケットの装着、定期的な調整、そして治療終了後のアフターケアとなります。
矯正治療は、多くの場合、数年間にわたる長期的なものとなります。この間、患者さ
んと歯科医師、そして歯科衛生士との信頼関係が非常に重要です。治療期間中の適
切なケアや、患者さん自身の意識・協力が、治療結果をより良くする鍵となります。
ワイヤー矯正治療にはどのような項目がある?
歯科矯正治療といえば、多くの方が金属のブラケットやワイヤーを思い浮かべること
でしょう。実際、ワイヤーを使用した矯正治療は伝統的であり、その効果は確かです。
では、具体的にワイヤー矯正治療にはどのような項目が存在するのでしょうか。
・メタルブラケット
伝統的な金属のブラケットを使用する方法です。耐久性に優れ、幅広い矯正症例に
対応可能ですが、見た目が目立つことがデメリットとされます。
・セラミックブラケット
半透明なセラミックを使用したブラケットです。メタルブラケットよりも目立ちにくく、見た
目を気にされる患者さんに適しています。
・リンガルブラケット(裏側矯正)
歯の裏側に装着するブラケットのこと。外見上、全く目立たず、矯正治療を知られたく
ない方に最適です。
・セルフライゲーションブラケット
伝統的なブラケットとは異なり、ワイヤーを固定するためのゴムリングやワイヤーが不
要なブラケットです。摩擦が少なく、矯正期間の短縮や痛みの軽減が期待できます。
3.ワイヤー矯正で歯が動く仕組みは?
歯科矯正治療と聞くと、多くの方は金属のワイヤーやブラケットを連想すると思います
。これらの装置は、歯の位置を適切な位置に調整するための主要なツールとして使
用されますが、実際にはどのような仕組みで歯を動かしているのでしょうか。
・生体反応の利用
歯を動かすことは、単に物理的な力を歯に加えることだけではありません。ワイヤー
やブラケットが歯に適切な力を与えることで、歯の周囲の組織が反応します。この生
体反応により、骨がリモデリング(再形成)され、歯が新しい位置に移動することが可
能となります。
・継続的な圧力の発生
矯正ワイヤーは、歯に対して継続的な圧力を発生させます。この圧力は、歯の移動
方向とは反対側の骨部分で骨の吸収を促進し、歯の移動方向の側では新しい骨の
形成を促します。このバランスのとれた骨の再形成と吸収の過程を繰り返すことで、
歯は安全に新しい位置に移動していきます。
・微調整と保持
ワイヤー矯正治療の途中や終了時には、微調整が必要となることがあります。この段
階で使用されるのは、さまざまな太さや形状を持つワイヤーや、ゴムバンドなどの補
助的な装置です。治療が完了した後も、歯が元の位置に戻らないようにリテーナーな
どの装置を用いて歯の位置を保持します。
ワイヤー矯正治療は、科学的な根拠に基づいた治療方法です。しかし、この治療を成
功させるためには、正確な診断と計画、そして患者さんの協力が不可欠です。歯の移
動は緩やかなスピードで進行するため、患者さんの継続的なケアとフォローアップが
重要です。
歯が動くとき、痛みはないの?
歯科矯正治療において歯を動かす際の痛みは、患者さんの中でよく懸念される点の
一つです。しかし、この痛みの程度や特性は、実際にどのようなものなのでしょうか。
歯が動く際の痛みの原因は、歯を取り巻く組織に加わる圧力に起因します。
矯正治療で用いられるワイヤーやブラケットが歯に圧力を与えることで、歯の周囲の
組織が反応し、骨のリモデリング(再形成)が始まります。この過程は、歯が新しい位
置に移動するためには必要不可欠なものですが、この反応が痛みの原因となること
があります。
痛みの程度は個人差があります。
一部の患者さんは比較的軽度の痛みを感じるだけであり、日常生活に大きな支障を
きたすことは少ないでしょう。しかし、他の患者さんは初めの数日間、特に装置の調整
後などに痛みを強く感じることがあります。
矯正治療初期の痛みは、多くの場合、数日で和らぐものです。治療中に感じる不快感
や痛みに対しては、痛みを和らげるための一般的な痛み止めを服用することが推奨
されることもあります。
短期間の痛みは、長期的な美しい笑顔のための一時的なものと捉えることができま
す。治療過程の不快感や痛みに関して不安や疑問を感じた際は、いつでも歯科医師
や歯科衛生士と相談することが大切です。
どんな矯正治療でも歯は動くの?
歯科矯正治療とは、歯の位置や噛み合わせの問題を解決するための治療方法です
。この治療の主な目的は、歯を正しい位置に移動させることで、より機能的で美しい
口元を実現することです。
では、すべての矯正治療で歯が動くのでしょうか。
基本的に、矯正治療の多くは、ブラケットやワイヤー、あるいは取り外し可能な装置を
使用して歯を特定の方向に動かすことを目的としています。これらの装置は、特定の
圧力を歯に与えることで、歯の移動を促進します。
しかし、矯正治療の方法や使用する装置の種類は多岐にわたります。従って、治療
方法や装置によっては、歯の移動の度合いや速度が異なることがあります。例えば、
軽度の歯並びの乱れを修正する場合、取り外し可能な装置だけで十分な場合もあり
ますが、重度の歯並びの問題を解決するためには、固定式のブラケットとワイヤーが
必要になることもあります。
そのため、矯正治療を受ける前に、具体的な治療計画や使用する装置、期待できる
結果について、担当の歯科医師と十分に相談することが重要です。治療方法や装置
の選択は、患者さんの歯並びや噛み合わせの状態、治療の目的、期待される結果な
ど、さまざまな要因を考慮して行われます。
歯が動いてから、後戻りはしないの?
歯科矯正治療を終えて、満足のいく結果を手に入れた後、多くの患者さんが気になる
のが「歯が元の位置に戻ってしまうのでは?」という疑問です。
矯正治療後の「後戻り」とは、治療完了後に歯が元の位置や噛み合わせに戻ることを
指します。確かに、矯正治療後に特定のケアを怠ると、歯は移動した位置から元の位
置に少しずつ戻る可能性があります。
その理由は、歯を支える周囲の組織や骨が、新しい位置に慣れるまでの時間が必要
だからです。矯正治療では、歯を移動させるために持続的な圧力を歯にかけていまし
たが、その圧力がなくなった後も、歯周組織は新しい位置に適応し続ける必要があり
ます。
この「後戻り」を防ぐためには、矯正治療終了後のリテンション期間が非常に重要です
。リテンションとは、矯正治療後に歯の位置を維持するための期間や手段を指します
。この期間中に、リテーナーや保定装置を使用して、歯の位置を安定させます。これ
により、歯が新しい位置にしっかりと固定され、後戻りのリスクが大幅に減少します。
まとめ
いかがでしたか?今回は、矯正歯科でワイヤーが歯を動かす仕組みについてお伝え
させていただきました。リテンション期間だけでなく、日常の歯磨きや定期検診も後戻
りを防ぐための重要な要素となります。正しいケアと定期的なフォローアップによって
、矯正治療の効果を長持ちさせることができます。
矯正治療について、気になることがあれば是非当院へご相談ください。