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ブログ

投稿日:2025.6.16

歯科矯正のゴムかけには種類がある?

皆様、こんにちは。
りんくすビル 6階にある「仙台キュア矯正歯科」です。
矯正治療では、ワイヤー矯正やマウスピース型矯正をする際に「顎間ゴム」と呼ばれる歯
科矯正ゴムを付けることがあります。
患者様の協力が必要になるのですが、歯並びや噛み合わせの微調整ができるのです。
今回は、矯正ゴムの特長や役割、種類や使用方法などを解説します。

矯正ゴムとは?

疑問 考える

矯正ゴムは、歯科矯正中の最終段階で使用されることが多く大切な仕上げをする工程です

矯正ゴムは他にも「顎間ゴム」や「エラスティックゴム」といわれており、小さな輪ゴム
のようなものを矯正装置に引っかけて使用します。
矯正装置のひとつブラケットにあるフックや、顎間ゴムを付けるためのボタンにゴムを引
掛けます。
他にも当院では歯科矯正用アンカースクリューを顎の骨に埋めて、これを固定源として顎
間ゴムを引掛けて効率よく歯を動かこともあります。
歯列矯正で使用するワイヤー矯正やマウスピース型矯正は、歯並びや噛み合わせを整える
手段のひとつです。その工程の中で矯正ゴムを使用することで、より美しい歯並びをめざ
すことができます。
また、矯正ゴムを使用すると治療期間が短縮するというメリットもあり、基本的には矯正
ゴムを使用するのが一般的です。
中には、矯正ゴムを使用しなくてもよい方もいらっしゃいますので、矯正治療の計画をお
話しする際に詳しくご説明いたします。

矯正ゴムの役割

歯 綺麗 

矯正ゴムの役割は「噛み合わせを整える」「歯の移動を手助けする」ことです。

噛み合わせを整える

矯正治療の目的は「見た目」はもちろん「噛み合わせ」を整えることです。
噛み合わせを整えることは、歯だけではなく身体の健康状態を保つためにとても大切なこ
とです。
悪い歯並びで噛み合わせに乱れがあると、噛む力がすべての歯に分散されないため一部の
歯に負担がかかり歯は割れたり、欠けたりすることがあります。
他にも、歯がしっかり噛み合わないと身体のバランスが崩れてしまい、身体の不調を引き
起こすリスクが高まります。
噛み合わせは数mm違うだけでも、歯や全身のバランスは変わります。

矯正ゴムをかけるときは、噛むときの力が均一になるか、どのように伝わるかを考慮して
種類を決定いたします。
ゴムの中にも大きさがさまざまあり、噛み合わせの状況に応じてゴムの種類を変更するこ
ともあります。ゴムの弾性を利用して圧力をかけることで噛み合わせをぴったり合わせる
ことができるのです。

歯の移動を手助けする

矯正 ワイヤー矯正

矯正ゴムのかけかたによっては、歯を後方に動かす手助けができます。ワイヤー矯正では
限界がある細かい歯と歯の隙間を埋めるために、矯正ゴムを使用することがあります。
ワイヤーを使用して歯を動かす際は、歯を大きく動かすことはできるのですが細かな歯の
動きや角度は難しいことがあり、仕上げとして矯正ゴムを使用します。
また、矯正治療により前から数えて4もしくは5番目の歯を抜いた場合には、矯正ゴムを利
用して歯を後方に動かす力をかけることもあります。

矯正ゴムの種類

笑顔 ホワイトニング

矯正ゴムの種類は4つありますので、どのような矯正ゴムをするのかみておきましょう。
理想的な噛み合わせを1級(class1)と呼び、上の歯が前に出ているものを2級
(class2)、下の歯が前に出ているものを3級(class3)と呼びます。
そして、この噛み合わせを改善するための矯正ゴムを2級ゴムや3級ゴムと呼んでいます。
他にも「垂直ゴム」や「交叉ゴム」もありますよ。

2級ゴム

2級ゴムは出っ歯の方に使用することが多いかけ方です。
上の犬歯(3番目の歯)と第一大臼歯(6番目の歯)についている矯正装置にゴムをかけま
す。
矯正ゴムは歯にかけるのではなく歯に装着したブラケットと呼ばれる四角い装置のフック
に付けます。マウスピース型矯正の場合は、トレーに付いているボタンにかけます。その
ため、ワイヤー矯正でもマウスピース型矯正でもどちらも矯正ゴムを使用して上の前歯を
後ろに下げることができます。

3級ゴム

3級ゴムは、受け口の方に使用することが多いかけ方です。
上の第一大臼歯(6番目の歯)と下の犬歯(3番目の歯)にゴムをかける方法で、2級ゴム
のときとは反対のかけ方です。
下の前歯を後方に移動させる力がかかり、受け口を改善することができます。

垂直ゴム

上下の噛み合わせの間に隙間ができている場合は、垂直ゴムを使用します。

垂直ゴムの場合は、矯正ゴムがまっすぐになるように引掛ける必要があるため、上下どち
らも同じ歯の種類にゴムを付けます。
たとえば、上の犬歯と下の犬歯にかけて上下の噛み合わせの隙間をなくします。
前歯と前歯で使用することが多いため、矯正ゴムの中では目立ちやすいです。

交叉ゴム

交叉ゴムとは、 傾きの方向に応じて上下の歯の頬側または舌側に互い違いになるように矯
正ゴムをかけます。
そのため、歯の裏側には矯正ゴムをかけるためのボタンを装着することもあります。
裏側矯正治療の場合では、歯の表側にボタンを付けることになるため、一時的に歯の表面
にも矯正ゴムやボタンが見えることがあります。
交叉ゴムは、他のゴムのかけ方とは異なり噛み合う面をまたいでゴムをかける必要があり
ます。

矯正ゴムを使用する期間

ゴムかけ 顎間ゴム

矯正ゴムを使用する時期には個人差はありますが、ワイヤー矯正やマウスピース型矯正で
ある程度歯並びが整ってきた最終段階で使用することが多い傾向があります。
そこまで悪い歯並びでない場合は、早い段階でゴムかけに入ることもあり、使用する期間
も短いでしょう。
反対に、歯並びや噛み合わせの乱れが大きい場合は、治療がかなり進んでから矯正ゴムを
使用して、使用する期間も長い傾向がありますよ。
歯並びの状態や歯の動き具合にもよりますが、矯正ゴムを使用する期間は1~6ヶ月くらい
が平均的です。
場合によって、ゴムのかけかたを途中で変更することもありますので、歯科医師の説明を
聞いて間違えのないように使用しましょう。

矯正ゴムの使用方法

矯正ゴムを使用する際のポイントをみてみましょう。

矯正ゴムの付け方

矯正ゴムは、歯に付いているボタンやブラケットのフックにかけて使用します。
奥歯と前歯の場合は、奥歯にある装置に矯正ゴムをかけてから前歯に引っ張る方がつけや
すいでしょう。
また、お口を大きく開けていると矯正ゴムを強く引っ張る必要があるため、お口は閉じた
状態でつけるのがおすすめです。

矯正ゴムを交換するタイミング

矯正ゴムは使い捨てのタイプを使用しますので、食事をする際には毎回新しいものに取り

換えましょう。
基本的には、食事や歯磨きの際には矯正ゴムは外します。
同じゴムを何度も使用していると、劣化してお口の中でちぎれてしまうことがあります。

矯正ゴムを使用する注意事項

矯正ゴムを使用する際の注意事項も覚えておきましょう。

1日に20時間以上付ける

矯正ゴムは、1日に20時間以上は装着することが大切です。
歯に力がかかり続けることで徐々に歯並びや噛み合わせは改善されます。
矯正ゴムを外した後にうっかり付けることを忘れてしまうと、せっかく動いた歯が元の状
態に戻る後戻りを引き起こしてしまいます。

歯科医師の指示通りに使用する

矯正ゴムをし始めると歯に違和感がでることもあります。
自己判断で矯正ゴムの使用を止めたり、矯正ゴムをする位置を変更したりすると、矯正治
療が計画通りに進まないばかりか、悪い歯並びに後戻りするリスクが高まります。
歯科医師の指示通りの位置で矯正ゴムをかけるようにしましょう。

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