投稿日:2023.12.8
甘いものを沢山食べるとむし歯になる?
こんにちは!
宮城県仙台市にある仙台キュア矯正歯科です。
さて、皆さまは甘いものはお好きでしょうか?特に女性の方は甘いものお好きな方多いと思います。
甘いものばかり食べていると、むし歯になるイメージがありませんか?
小さい頃に「甘いものばかり食べているとむし歯になるよ」と言われた経験がある方もいらっしゃると思います。
しかし、その理由まで教わったことがある方は少ないのではないのでしょうか。
なぜ、甘いものでむし歯になってしまうのか、その仕組みまで把握している方は少ないのではないでしょうか。
生涯にわたり歯の健康を保っていくためには、むし歯予防は欠かせません。
そこで、本日は、「甘いものを沢山食べるとむし歯になる?」についてお話させていただきます!
目次
甘いものでむし歯になるの?
「チョコレートを食べ過ぎるとむし歯になりやすい」「ジュースばかり飲んでいると歯が溶ける」など、甘い食べ物・飲み物が
歯に悪影響を及ぼすイメージがある方が多いのではないでしょうか。
確かに甘いものでむし歯になりやすくなる事実がありますが、誰もが「むし歯になる仕組み」を理解しているかというと、
そうともいえない現状も見受けられます。
むし歯を引き起こす仕組み
虫歯は、下記の4つの原因が重なり合って発生します。
- 歯質(歯の強さ)
- 虫歯菌
- 糖分
- 時間
歯質(歯の強さ)
歯質の強さが、虫歯のできやすさに関わっています。歯質とは、歯の強さと唾液の分泌量を表します。
歯のエナメル質(歯の表面)が強く、唾液の分泌量が多いほど、歯質が強いといえます。
歯のエナメル質が強いほど、歯が溶けにくく、虫歯になりにくいです。
また、唾液は口の中を中性に近づけます。唾液の分泌量が多いほど、歯を溶かす酸性の状態になりにくいのです。
そのため、歯質の強さが虫歯のできやすさに関わっているといえます。
虫歯菌の量
虫歯菌の量が多いほど、虫歯になりやすいです。
虫歯菌は、ミュータンス菌とも呼ばれます。
口の中の虫歯菌の量は、1歳半から3歳の間に決まるといわれています。
その時期に、親からの口移しは避けるなどの対策をして、虫歯菌の感染を防ぐことが大切です。
大人になってから虫歯菌をなくすことは難しいですが、キシリトールガムの摂取で菌の働きを弱めることができるといわれています。
糖分の量
食べカスの中に含まれる糖分も、虫歯の原因です。
虫歯菌は糖分を摂取し、歯を溶かす酸を作ります。
糖分の量が虫歯菌の働きに関係しているので、食事の後はブラッシングをし、糖分を口に残さないことが大切です。
時間
虫歯菌が活発に動く時間の長さも、虫歯の原因です。
食べカスが口の中に残ったままの時間が長いと、虫歯菌の働きが活発になります。
そのため、間食の頻度が高い人は、虫歯菌が活発に働く時間が長くなってしまい、虫歯ができやすいのです。
むし歯菌の働き
むし歯菌は、口の中の「糖」をエネルギー源として「酸」をつくり、その「酸」によって歯が溶かされてむし歯になります。
糖は甘いものに多く含まれているため、甘いものを食べる=むし歯菌にエサ(糖)を与えているということになり、むし歯菌は
多くの酸を出してしまい、むし歯になりやすくなってしまいます。
虫歯は以下のように進行します。
- 食事によって、歯に食べカスが付く。
- 食べカスをそのままにしておくと、口の中にいる虫歯菌が、食べカスの糖分を摂取する。
- 糖分を摂取した虫歯菌が、プラーク(細菌が繁殖した白いかたまり)を作り繁殖する。
- 虫歯菌が酸を作る。
- その酸によって、歯が溶かされ、虫歯になる。
むし歯になりやすいところ
むし歯のできやすいところは、プラークのつきやすいところ、とりにくいところです。
特に若年者では、奥歯のしわや溝などのへこみのあるところ、歯の根元で歯肉に近いところ、そして歯と歯の間です。
成人や高齢者では、むし歯治療をした歯の詰めた材料と歯の境界付近で、これは二次う蝕(むし歯)と言います。
さらに歯肉が少しずつ減ってきて、歯の根っこが出てくると、表面はエナメル質よりも酸に溶けやすい象牙質が露出するので、この部分もむし歯になりやすいところです。
甘いものじゃなければむし歯にならないの?
確かに、甘いものには糖が含まれていますのでむし歯になりやすいです。
ですが、甘いものでなければ沢山たべてもむし歯にならないというわけではありません。
味覚で甘いと感じないものでも、糖が含まれているものは沢山あります。
ですから、「甘いものを食べるとむし歯になりやすい」ではなく、
「糖が含まているものを食べるとむし歯になりやすい」と認識したほうが良いでしょう。
しかし、糖だけ注意すれば良いわけではありません。
柑橘系の食べ物や飲み物には酸が含まれており、それらはダイレクトに歯を溶かしてしまう
ので注意が必要です。
むし歯になりにくい食事の仕方
では、糖が含まれているものを食べることを控えればむし歯にならないのでしょうか。
実はそれだけではなく、食事の仕方によってもむし歯になりやすくなることがあります。
よく噛まない方や「だらだら食い」をしている方は、糖をあまり摂取していなくても関係なく
むし歯になりやすい傾向があります。
よく噛まないと、唾液の分泌量が減り、食べ物や細菌が流れにくくなります。
また、お口の中は通常ですと中性の状態に保たれていますが、食事をするとお口の中が酸性に傾き歯が溶け始めます。
通常20~30分で中性の状態に戻りますがだらだら食いをするとなかなか中性に戻らず酸性に傾いた
ままになってしまい、歯が溶ける時間が長くなりむし歯になりやすくなってしまいます。
キャラメルやチョコレートは、歯にくっつきやすく、キャンディーは長時間舐め続ける為、口の中
に食べ物がある時間が長くなり、酸性に傾く時間も長くなってしまうので、特に注意が必要です。
おやつ(間食)を食べる際は、食べる時間を決めて、食べた後は最低でも口をゆすぐだけでもむし歯に
なるリスクは下げられます。
むし歯を予防するには?
ポイント①むし歯になりやすい食べ物を把握する
砂糖を多く含むもの、歯にくっつくようなネバネバしたもの、
お口の中に長く留まりやすいものがむし歯になりやすいものであり、チョコレート、飴、キャラメル、クッキー、ジュースなどが挙げられます。
ポイント②正しいセルフケア
食事や間食の後は、歯磨きを必ず行いましょう。糖がお口の中に留まる時間が長ければ長いほど、むし歯リスクは高まります。
長時間にわたって食事をしたり、間食ばかりするのを避けることも重要です。
ポイント③歯のクリーニング
歯の表面に「ペリクル」と呼ばれる薄い膜が形成され、そこに細菌が付着してプラークとなります。
細菌が付着した状態になるとヌルヌルとした「バイオフィルム」に変化していき、歯磨きだけでは落としきれず、むし歯の原因となってしまいます。
そのため、むし歯を予防するためには、歯科医院で実施する歯のクリーニングを定期的に受ける必要があります。
プロフェッショナルケアでは、専用の研磨剤と機器を使用して歯面の汚れを取り除いていきます。
まとめ
虫歯の原因を知り、対策をすることで、虫歯の予防ができます。
毎食後のブラッシングや、キシリトールガムの摂取など、個人でできる対策を行いましょう。
また、3ヶ月に1度、歯医者で歯のクリーニングを受けることで、さらに虫歯リスクを弱めることができます。適切なケアを続け、お口の健康を守りましょう。
当院では、矯正中のむし歯予防として歯のクリーニングや歯磨き指導をしております。
お気軽にご相談ください♪