投稿日:2024.8.12
喋ると唾が飛ぶのは歯並びのせい?
みなさん、こんにちは。
仙台キュア矯正歯科です。
喋っている時に無意識に唾が相手に飛んでしまうことはありませんか?
悪気はないけれど相手に不快な思いをさせてしまうので、できるだけ気を付けたいですが
何に気をつけたら唾が飛ばない喋り方になるでしょうか。
唾が飛ぶ原因の1つに「歯並び」が関係しています。
他にも理由があるので、歯並びが悪いと必ず唾が飛ぶとは一概に言えませんが、歯並びに
よってはそのような傾向が高いです。
では、どのような歯並びが唾が飛びやすいのか、また他の理由や改善方法を詳しく解説し
ていきましょう。
目次
喋ると唾が飛ぶ原因
唾が飛びやすい方の特徴は以下の要因が挙げられます。
1.歯並びが悪い
2.唾液の分泌量が多い
3.口輪筋の衰え
唾が飛ぶことに悩んでいる方は原因が分かれば有効な対策を行えるので、まず何が原因か
確認してみましょう。
1.歯並びが悪い
早口で喋ると唾を飲み込む間がないので口腔内に溜まってしまい、溜まった唾が外に飛ん
でしまうことはあります。
落ち着いて喋り、ゆっくり唾を飲み込む間を与えることで改善されることがあるので、一
度試してみてください。
それでも唾が飛んでしまう方は歯並びの影響が考えられます。
歯並びにも様々な種類がありますが、その中でも特に唾が飛びやすい歯並びは前歯に隙間
が開いてる「開咬」「下顎前突」「正中離開」「空隙歯列」です。
「開咬」は上下の前歯の間に隙間が生じる歯並びで、「下顎前突」は下顎が上顎より前に
突出しているので前歯が咬み合っていないので、前歯部分から唾が飛びやすくなってしま
います。
「正中離開」は上顎の前歯に隙間がある歯並びで、「空隙歯列」は全体的に歯と歯の間に
隙間が多いので、隙間から唾が飛んでしまいます。
「開咬」や「下顎前突」は遺伝が原因の可能性もありますが、指しゃぶりや口呼吸によっ
て生じた舌癖によるものが多いです。
1)指しゃぶりが原因の場合
指しゃぶりはある程度の年齢までは自然現象ですが、4~5歳まで続くと歯並びに影響が
出始め、6歳以降も続けていると永久歯に生え変わっても開咬になってしまいます。
そのため、指しゃぶりは3歳ごろまでにはやめるようにすると良いでしょう。
2)舌癖が原因の場合
歯並びやアレルギー性鼻炎などの環境的な要因で口呼吸の習慣がつきます。
口呼吸になることによって舌の位置も変わり、本来は上顎の天井にあるのが正常ですが、
下顎の前歯の裏側に位置するようになります。
普段お食事や唾を飲み込む回数は1日1500~2000回くらいですが、舌癖があると飲み込む
度に下顎の前歯を押すことになるので、飲み込む時の舌の動きも悪くなり、骨格や歯並び
に悪影響を及ぼします。
舌癖を治すために舌と唇のトレーニングを行い、衰えている筋肉を鍛えて舌の機能とお口
周りの筋肉をバランスのとれた状態にしていくことが重要です。
歯並びは唾が飛ぶことだけでなく、前歯で食べ物を噛みきる際や発音にも弊害をもたらし
ます。
咬み合わせが悪い場合は身体の健康にも悪影響を及ぼすので、まずは歯科医院にて診ても
らうのが良いでしょう。
2.唾液の分泌量が多い
唾液の分泌量は人それぞれ異なり、多い方はどうしても唾が飛びやすくなってしまったり
、歯石が付きやすくなってしまいます。
唾液の役割は口腔内を綺麗に洗い流す作用、細菌の発育を抑える作用、消化の働きを助け
る作用など他にもたくさんの働きがあり、本来唾液の量が多いことは良い事です。
しかし必要以上に唾液の分泌量が多い場合は、以下のような理由が考えられます。
口腔内のトラブル
虫歯や口内炎など口腔内に異常が起きている場合は、清潔に保つ作用が働き唾液の分泌量
が増えることがあります。
自律神経が乱れている
唾液の量が増える原因がわからないことが最も多いです。
しかし唾液の分泌量を調整している所が自律神経であり、その自律神経が乱れると唾液の
量が影響される可能性があります。
消化器に問題がある
妊娠時中の悪阻や胃もたれ、胃潰瘍など消化器系に問題が起きている場合は、消化吸収能
力が低下するので、補うために唾液の分泌量が増える傾向にあります。
一方で唾液の分泌量は問題ないけれど、唾が口腔内に溜まりやすい、外に飛びやすい場合
は飲み込む機能が低下していることが考えられます。
飲み込む機能は加齢によって衰えていきますが、パーキンソン病や筋委縮性側索硬化症な
どの難病、扁桃炎や顎の骨折などが原因で飲み込むことが難しくなることもあります。
飲み込む練習を行うと改善する可能性もありますので、まずは飲み込む機能が低下してい
る原因を明確にしましょう。
3.口腔周囲筋の衰え
現代は柔らかい食べ物が多くインスタント食品やファストフードを好んで食べる傾向が強
く、このような食品はあまり噛むことを必要としません。
そのためお口回りの筋肉や顎の骨が正常に発達せず、歯並びも悪くなってしまう原因にな
ります。
その影響で口呼吸になってしまうことも多く、常に口が開いた状態のため、口輪筋が弱く
なり唇を閉じたりすぼめたりする動作が乏しくなるので、喋る時に唾が飛びやすくなりま
す。
お口周りの筋肉が衰えてくると口腔機能の低下し、見過ごしていると全身の健康にも関わ
るため病気や低栄養、虚弱の原因に繋がります。
さらに筋肉は加齢とともに衰えてしまうため、70歳を超えてくると著しく口唇閉鎖力が低
下していき、むせや誤嚥性肺炎も起こしやすくなるので、要介護や死亡のリスクが高くな
ります。
唾が飛ぶ、硬い物が噛みにくい、よく噛まずに飲み込む、むせる、滑舌が悪いなどの症状
は口腔機能の低下の兆しかもしれません。
生活の質を上げて、いつまでも健康で若々しく過ごすためにトレーニングを行い、予防す
ることが重要です。
唾が飛ぶことを防ぐためには?
1)歯列矯
口呼吸や口腔機能の低下は歯並びが問題の可能性があります。
口呼吸の改善やお口周りの筋肉のトレーニングはとても重要ですが、根本的な原因を対処
しなければ解決は難しいでしょう。
歯並びが原因であれば歯列矯正を行うと「歯の隙間」「歯の凹凸」「不正咬合」が改善で
きるため、お口が閉じやすくなり口呼吸の改善や、咬み合わせが均等になるので噛む能力
が向上することにより、お口回りの筋肉が発達します。
さらに歯並びが整うことで顔貌の変化、歯ブラシが当てやすくなることで虫歯・歯周病の
罹患率低下、顎や胃腸への負担も防ぐことができるので、身体の健康にとっては良い事ば
かりです。
2)トレーニング
口腔機能の低下が表れる状態を「オーラルフレイル」と言い、"80歳になっても自分の歯を
20本以上残そう"という「8020運動」がオーラルフレイル対策として実施されています。
身体能力の低下よりも先にオーラルフレイルが生じることから、歯の本数とお口回りの筋
肉の維持が重要です。
「ブクブクうがい・ガラガラうがい」「あいうべ体操」「パタカラ体操」を日常に取り入れる
とオーラルフレイル予防と対策に有効です。
また、お食事をしっかりよく噛むこともトレーニングであり、噛み応えのある食品を摂取
することが噛む力を維持することにも繋がります。
今まだ若い方でも正常な口腔機能の発達を促し、虫歯や歯周病で歯を失わないように口腔
内環境を清潔に保つように心掛けましょう。
唾が飛ぶ理由はいくつかありますが、歯並びが関係している可能性が高いため、身体の健
康を加味しても歯列矯正することが望ましいです。
ご不明な点や気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
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