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投稿日:2024.12.30

受け口は先に手術した方がいいの?

みなさん、こんにちは。
仙台キュア矯正歯科です。
「下の歯が出ている気がする……」と受け口が気になっていませんか。
受け口の治療方法は、歯列矯正はもちろん外科手術を用いた治療方法もあります。
「受け口の場合は、手術を先にした方がいいの?」と疑問ですよね。
今回は、受け口とはなにか、受け口を放置するリスク、受け口で手術を先に行うケースな
どを解説します。

受け口とは?

受け口 下顎前突

受け口の方は、見た目にコンプレックスを抱く方も少なくありません。
歯並びだけではなく、横顔のラインが崩れて、他人から受け口と気が付かれることも。
まずは、受け口とはどのような歯並びのことか、その特徴や原因を解説します。

受け口の特徴

女の人 女性

受け口とは、以下のような状態をいいます。
・下の歯が上の歯よりも唇側にある
・上下のかみ合わせが反対
通常は、上下でかみ合わせたときに下の歯に上の歯が3分の1程度覆いかぶさるくらいがよ
い歯並びといわれています。
しかし、上の歯が内側に傾斜したり、下の歯が唇側に傾斜したりすることで、上下のかみ
合わせが反対になると、受け口と分類されるのです。
歯が傾斜していなくても、もともと歯が生える位置がずれており、かみ合わせが反対にな
ることもあります。
受け口は反対咬合(はんたいこうごう)とも呼ばれ、前歯や奥歯のかみ合わせが逆になる
と受け口と診断されます。
また、お口を開けて歯の並びを見るときれいに整列しており、U字型になっているケース
でも受け口になることがあります。
それは、下の顎が大きく成長する、もしくは上の顎が小さいケースで引き起ります。
上下の歯並びはきれいであっても、かみ合わせると顎のバランスが乱れているため、受け
口になることがあります。
受け口と一言にいっても、歯並びに問題があるのか、骨格的な問題があるのかで治療方法
も変わるのです。

受け口の原因

受け口の原因は、「遺伝」と「後天的な理由」があります。

1.遺伝

遺伝 遺伝子

受け口は遺伝で決まると思われている方がほとんどかもしれませんが、遺伝は2割程度と
いわれています。
歯や顎の形や大きさが両親に似ることで、結果的に受け口になるのです。
そのため、両親どちらかが受け口であれば、お子さんも受け口になる可能性がありますの
で、心配であれば早めに矯正歯科で相談されるとよいでしょう。
逆に、両親どちらかが受け口だからといって、必ずしもお子さんが受け口になるとは限り
ません。

後天的な理由

痛み 顎

もう一つは、後天的な理由により受け口になるとわかっています。
後天的な理由とは、
・癖
・生活習慣の乱れ
・むし歯や歯周病
・親知らず
などが挙げられます。
小さいころは受け口ではなかったのに、受け口になってきた気がする方は、癖や生活習慣
が原因かもしれません。
・指しゃぶり
・爪噛み
・唇を噛む
・口呼吸
・猫背
・やわらかいものばかり好んで食べる
など、さまざまな理由で受け口になります。
指しゃぶりや爪噛み、唇を噛む癖があるお子さんは、徐々に下の歯が前方に押されて受け
口になることがあります。
そればかりか、上の歯も前方に出て「上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)」という、上
下の歯が出た状態になることも。

また、テレビを見るときやソファーでくつろいでいるときに、「お口をポカン」と開ける
口呼吸になっていませんか?
この場合、唇側から歯を抑える力がかからないため、歯の内側と外側の筋力バランスが乱
れて、歯並びが崩れることがあります。
他にも、猫背の方は下顎が重力に引っ張られるため、口呼吸にやりやすいですよね。
お口をポカンと開ける癖があるお子さんは、早めに改善することで歯並びが悪くなるのを
防げますよ。

さらに、最近ではコンビニ食やファーストフード店が増え、子どもからシニアの方まで食
べやすいメニューを手軽に摂れるようになりました。
とても便利になった反面、誰でも食べやすいように作られている食べ物は、やわらかい傾
向にあります。
そして、やわらかい食べ物ばかりを好んで食べていると、健全な顎の成長に悪影響を及ぼ
す可能性があるのです。
顎が健全に成長せずに、上顎が小さすぎると受け口になることも。
癖や生活習慣を見直してよい歯並びをめざしましょう。

受け口を放置するリスク

指しゃぶり 癖

3歳以下のお子さんであれば、まだ乳歯が生え揃っておらずかみ合わせが安定しておらず
、かみ合わせが反対になることがあります。
そのケースは、様子を見ながら受け口の治療の時期を待つことがあるため、心配な方は早
めに矯正歯科で相談をしましょう。
しかし、ほとんどの受け口は放置しても、自然によくなることはありません。
受け口を放置すると、以下のようなリスクがありますので、早めに治療を開始しましょう

・コンプレックスを抱える
・しっかり食べ物を噛めない
・顎関節症になるリスクが高まる
・むし歯や歯周病になるリスクが高まる
・滑舌が悪い
などが挙げられます。
受け口は、見た目だけではなくかみ合わせも乱れます。
見た目さえ我慢すれば矯正治療をしなくてもよいのでは?と考えている方もいるかもしれ
ません。
しかし、お口のトラブルや身体の健康にも影響を与えることがあります。
特に受け口の場合は、かみ合わせが反対になっているため、食事を楽しめなかったり、顎
に負担がかかり続けたりします。
さらに、歯の間から空気が漏れ出すため「サ行」「タ行」「ラ行」などがしっかり発音で
きなくなる方もいらっしゃいます。
受け口を治療することで、このようなデメリットから解消されますので、ぜひご相談くだ
さい。

受け口は手術が先?

手術 外科手術

受け口の治療は、歯列矯正と外科手術2つがあります。
その場合、手術が先なのでしょうか?
そして、必ず手術をするべきなのでしょうか?
2つの治療方法について解説します。

歯列矯正

矯正治療 歯列矯正

歯列矯正では、歯の傾斜や歯の生えている位置を改善して、受け口を治す方法です。
歯の表面に装置を貼り付ける「表側矯正」が一般的でしたが、目立ちにくい矯正装置も選
択できるようになってきました。
当院では、「裏側矯正」と「マウスピース型矯正」の2つの目立ちにくい矯正装置を取り
扱っています。
裏側矯正は、歯の裏側に装置を貼り付けてワイヤーを通すことで、歯を1本1本並べていき
ます。
裏側の装置は、オーダーメイドで製作するため、違和感も少ないのが特徴です。
3週間に1回のペースで通院して、歯並びを整えていきます。

マウスピース型矯正は、透明のトレーをオーダーメイドで製作して、2週間に1回くらいの
ペースで交換して歯並びを整えます。
ワイヤー矯正と異なり、マウスピース型矯正は自分で管理して、装置を付けないとスムー
ズに治療は進みません。
食事や歯磨きのときは、装置を外せるため普段通りに過ごせるメリットもあります。
これらの装置は、歯並び自体を改善するものなので、顎の成長に問題がある受け口には向
いていません。
その場合は、外科手術をご提案させていただくことがあります。

サージカルファースト

外科 手術

顎の成長に問題があるときは、外科手術をした方がよいです。
外科手術を先に行う「サージカルファースト」という治療で進めます。
まず、下顎の骨を切り取り、上下のかみ合わせを安定させるための手術を行います。
そして、上下のかみ合わせが安定したら、歯列矯正に移るのです。
外科手術を先に行うことで、骨格的な問題が解決してかみ合わせをしっかり合わせられる
ため、歯列矯正中の顎への負担が軽減します。
また、外科手術をすることで輪郭も変化し、顎が前方に出ている見た目が改善され、コン
プレックスが解消することも。
そのため、精密検査で骨格的な問題があると判断された場合は、サージカルファーストを
ご提案させていただくことがあります。
ご自分では、歯並びか顎に問題があるのか判断するのは難しいと思いますので、まずはお
気軽にご相談にお越しください。

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