投稿日:2025.4.7
歯科矯正で骨切りが必要な場合とは?
皆様、こんにちは。
りんくすビル 6階にある「仙台キュア矯正歯科」です。
歯科矯正では、歯並びを整えるイメージが強いかもしれません。
矯正装置を用いて歯並びを整えることはもちろん、当院では骨切りという外科手術を行い
骨格的な問題のある歯並びを改善することも可能です。
今回は、歯科矯正と骨切りの特長や骨切りが必要なケース、メリットやデメリットを解説
します。
目次
歯科矯正とは?
歯科矯正では、歯並びの見た目を改善することはもちろんしっかり噛めるようにサポート
していきます。審美と機能面どちらも歯科矯正で改善することができるため、歯並びの見
た目にコンプレックスがある方や食事が摂りにくくて困っている方は矯正歯科で相談して
みましょう。
歯並びや噛み合わせを整えるためには、固定式や取り外し式の矯正装置を用いる必要があ
ります。矯正歯科によって取り扱われている矯正装置の種類は異なります。
ここからは、当院で取り扱いのある矯正方法を紹介します。
表側矯正
表側矯正とは、歯の表面にブラケットと呼ばれる米粒くらいの矯正装置を専用の接着剤で
貼り付けて、ワイヤーを通すことで歯並びを徐々に整える方法です。
表側矯正は一般的に広く知られており多くの矯正歯科で取り扱っているポピュラーな矯正
方法です。
以前は金属のブラケットに金属のワイヤーを通すのが主流でしたが、装置の種類も増えて
当院では透明や白色のブラケットでできるだけ目立ちにくい矯正ライフをお送りいただけ
ます。
ワイヤーの交換は3週間に1回くらいのペースで行いますので、通院する必要があります。
治療期間は1年半から2年くらいが目安です。
もちろんブラケットが外れる、違和感があるなどのトラブルがありましたら、早めに歯科
医院へ相談にいきましょう。
裏側矯正
裏側矯正は、歯の裏側にブラケットを貼り付けてワイヤーを通して徐々に歯並びを整えま
す。歯の表面に装置を付ける「表側矯正」にくらべると裏側矯正の方が目立ちにくいのが
ポイントです。
当院の裏側矯正は精密検査の時点で行われる歯の型取りはデジタルスキャンにより行いま
す。従来の粘土のような歯の型取りではないため、オエッとなる嘔吐反射がある方も安心
して治療が進められますよ。そして、デジタルスキャンなどを基に治療計画を立案し、裏
側矯正の装置をカスタムメイドで製作します。
裏側矯正の技術が高まり表側矯正と同等の治療期間で治療が終えられます。
マウスピース型矯正
マウスピース型矯正は、マウスピース型のトレーを装着することで歯並びを徐々に整える
方法です。トレーは透明で目立ちにくく取り外しができるのがポイントです。そのため、
食事や歯磨きの際はトレーを取り外して普段通りにお過ごしいただけます。
マウスピース型矯正も裏側矯正と同様にデジタルスキャンで精密検査を行います。デジタ
ルスキャンのデータで立体的に歯並びを把握することができるため、患者様も目で見て治
療計画を確認することも可能です。矯正治療中や矯正治療後の歯並びをシミュレーション
することができます。
歯科矯正で骨切りが必要なケース
矯正装置を用いた歯列矯正だけでは改善が難しい骨格的な問題がある歯並びは、骨切りが
必要になります。
歯科矯正で骨切りが必要なケースは、以下が挙げられます。
上顎前突
上顎前突は、上の前歯が唇側に傾斜している場合だけではなく上の顎自体が大きく上下の
顎のバランスが崩れている場合にも当てはまります。
一般的には、出っ歯と呼ばれることが多くお口元が盛り上がってコンプレックスを抱える
方も少なくありません。
骨格的に問題がある場合は、矯正装置だけでは改善することが難しいため上の顎の骨を切
る外科手術を行います。骨切りを行って噛み合わせが安定したら、矯正装置を用いた歯列
矯正に移行する「サージカルファースト」を当院ではご提案しております。
下顎前突
下顎前突は、下の前歯が上の前歯よりも唇側に傾斜しているケースだけではなく、下の顎
が大きすぎるもしくは上の顎が小さすぎるなど上下の顎のバランスが乱れている場合も当
てはまります。
一般的には、受け口やしゃくれと呼ばれることもあります。ただし、しゃくれの場合は下
の顎先が前方へ出ている状態で、上下の噛み合わせには問題はありません。下顎前突は、
上下の噛み合わせが反対になっている状態で判断されます。
下の顎が大きすぎるなど骨格的に問題がある下顎前突の場合は、骨切りを行う必要がある
ため当院では「サージカルファースト」をご提案させていただきます。
骨切りの方法
骨切りの方法は、さまざまで顎の骨の状態により選択は異なります。
下顎枝矢状分割術
下顎枝矢状分割術はSSRO(Sagittal Split Ramus Osteotomy)と呼ばれる外科手術です。
下顎の骨を矢状方向(身体の前面から背面へ)に切って金属の板で顎の骨を固定します。
多くの症例に適用できるため、下の顎の骨切りの中ではポピュラーな手術となります。
上顎骨切り術
上顎骨切り術は「ルフォー1型骨切り術」と呼ばれることもあります。
手術では上唇の内側に位置する歯ぐきを切り開き、上顎の骨を切る治療を行います。精密
検査で計画した位置に顎を移動させるのが目的です。
金属アレルギーを引き起こす心配がなくさまざまな医療で用いられる「チタン」でできた
プレートで顎の骨を固定します。
上顎前突(出っ歯)の骨切りで用いられる治療方法です。
分節骨切り術
分節骨切り術は「歯槽骨切り術」と呼ばれることもあります。
中心の前歯から数えて4番目もしくは5番目を抜歯した場合に用いられる治療方法です。歯
を抜いた場所の顎の骨を切って余分なスペースを無くすことで、上下の顎のバランスを整
えます。
オトガイ形成術
下顎の唇の下にある皮膚を切り開き、オトガイ(顎の先)の骨を切除する治療方法です。
面長に見える方やしゃくれなどで下顎が前方に出ている状態を改善できるのが特徴です。
歯科矯正で骨切りを行うメリット
ここからは、歯科矯正で骨切りを行うメリットを解説します。
Eラインが整う
Eラインと呼ばれる顔のラインを整えることが可能です。
Eラインは鼻の頭から顎の先端を結んだ線のことで、Eラインの内側に上下の唇が入ってい
る状態が美人といわれています。
歯列矯正だけでもEラインを整えることはできますが、骨格的な問題がある場合は骨切り
を行うことでEラインを整えることができます。
ガミースマイルの改善
ニッコリ歯を見せて笑顔になったときに歯ぐきが見え過ぎる状態をガミースマイルと呼び
ます。上の顎と歯の大きさのバランスが乱れていると、ガミースマイルになることがあり
ます。上の顎を切除することでガミースマイルを改善することができます。
当院では、歯列矯正でアンカースクリューを用いることでガミースマイルの改善すること
も可能です。ガミースマイルの状態により骨切りを行うかどうかは異なりますので、まず
はご相談にお越しください。
歯科矯正で骨切りを行うデメリット
次に歯科矯正で骨切りを行うデメリットを解説します。
外科手術が必要
骨切りを行うためには外科手術が必要になりますので、当院では提携している医療機関で
手術を受けていただきます。
入院する必要がある
骨切りを行った当日はもちろん、2週間程度は入院する必要があります。予定を確認して
から治療に踏み切るようにしましょう。医療機関に入院するため、細菌感染予防や食事面
のサポートを徹底的に行います。
費用がかかる
基本的には、骨切りは自由診療のため費用は全額自己負担です。また、骨切りを終えたら
細かな噛み合わせや歯並びを整えるために歯列矯正に移行していただきます。骨切りに加
えて歯列矯正の費用もかかりますので、事前にチェックしておきましょう。