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投稿日:2024.3.1

キシリトールで虫歯予防

みなさんこんにちは!
宮城県仙台市にある仙台キュア矯正歯科です。

皆さんは「キシリトール」が虫歯予防に良いと聞いたことはありますでしょうか?
キシリトールでむし歯にならないというのは本当ですか?こういったご質問を患者様から受けることがあります。
結論から言うと、キシリトールは虫歯予防に有効です!そこで、「キシリトール」の効果などについて
詳しく解説していきます。

キシリトールとは?

キシリトールが日本で認可されてから約20年経ちます。
キシリトールガムはご存知だと思いますが、最近ではガムの他にタブレットやグミ、さらにはクッキーなども売られています。

キシリトール自体は、糖アルコールの一種で天然の代用甘味料です。
キシリトールとは、天然素材の甘味料で、シラカバやカシの樹木、植物からつくられています。

キシリトールは砂糖の代わりに用いられる「代用甘味料」と言われています。
甘さはお砂糖とほぼ同じで、炭水化物の一種です。虫歯の発生や進行を防ぐ予防効果が認められています。
カロリーは砂糖の75%くらいです。お口に入れるとひんやりとするのも特徴です。
代用甘味料は他にもソルビトール、マンニトール、マルチトールなどがあり、多くの食品に使われています。

キシリトールの虫歯予防効果

フィンランドでは、歯磨きやフッ素の他にキシリトールを食後に摂ることで、国民の虫歯を激減させることができました。
このことから、キシリトールは虫歯予防に効果があると考えられています。

歯の健康を守る手段は、基本的には適切なブラッシングやフッ素の応用、規則正しい食生活、定期検診などです。
キシリトールの応用だけでは、虫歯予防につながりません。

しかし、併用することで虫歯予防効果はかなり向上するので、歯科的にはとても有効な甘味料と言えるでしょう。
虫歯にならない甘味料であれば、他にもいろいろありますが、虫歯予防を考えるとキシリトールが最も効果的です。

キシリトールの効果

 

その働きは以下の3つであり、これらすべての効果があるのはキシリトールだけです。

  1. プラーク(歯垢)中の虫歯菌(ミュータンス菌)を減少させる。
    キシリトールには、この虫歯菌の働きを抑える働きもあります。
    糖類をえさとするミュータンス菌はキシリトールをエネルギーにすることができず死んでしまいます。
  2. 歯の再石灰化を助ける。
    ミュータンス菌は砂糖をえさにして、酸を作り出しています。
    この酸によって、歯が溶けていくことを脱灰といい、その結果虫歯になります。
    唾液には酸をなくそうとする治癒力があり、それを再石灰化といいます。
    キシリトールをえさにできないミュータンス菌は、酸をつくることもありません。
    酸性度が下がらなければ、歯の表面は脱灰を起こしません。 また、唾液による再石灰も効率的にはたらく環境になるのです。
  3. 唾液の分泌を促してくれる
    キシリトールのひんやりとした冷涼感と、ガムを噛む効果で、唾液の出る量が多くなります。
    唾液は口の中をきれいにしてくれる効果があり、再石灰化とともに、虫歯菌を洗浄する効果もあります。
    お口の健康を保つ上では必要不可欠なのです。

 

虫歯予防のためのキシリトールガムの効果的な食べ方

1日3回、毎食後にかむのが効果的です。
歯磨きの効果を高めるためには、歯磨き前が良いでしょう。一方、歯を強くすることを期待するのであれば、歯磨き後もおすすめです。
これはどちらでも構いません。
いづれにしても、キシリトールの虫歯予防効果を十分に発揮させるのであれば、1日3回5分程度、3ヶ月以上、毎日続けることが大切です。
毎食後に追加して、就寝前に摂取するのも有効です。

ただし注意していただきたいのは、キシリトールガムを噛めば歯磨きをしなくて良いということは決してありません。
キシリトールはあくまで補助的に使うものです。正しい歯磨きができた上でキシリトールを摂取することで予防効果が期待できるのです。

キシリトールを多く含む食材

イチゴのイラスト(フルーツ)

実は食べ物の中にも、キシリトールを含むものがあります。
キシリトールを多く含む食べ物には、下記の食材が上げられます。

いちご

イチゴには、100gあたり約0.2から0.6グラムのキシリトールが含まれています。
そのまま食べるのはもちろん、ジャムやスムージー、スイーツの材料としても使用することができ、甘酸っぱい美味しさを味わいながらキシリトールを摂取することができます。
また、イチゴに含まれるビタミンCは免疫力を高める作用を持っているため、風邪予防やスキンケア作用も期待できます。

ほうれん草

ほうれん草は、100gあたり約0.9グラムのキシリトールを含んでおり、特に冬季に栄養価が高まる野菜です。
そのほかの主な栄養素には鉄分とビタミンA、ビタミンCが含まれ、これらは貧血予防や血液の健康維持をサポートすると同時に、目の健康や免疫力向上にも役立ちます。

ラズベリー

ラズベリーには、100gあたり約1.0グラムのキシリトールが含まれています。
甘酸っぱい味が特徴で、そのまま食べるだけでなく、ヨーグルトやサラダのトッピングとしても使うことができる果物です。

カリフラワー

カリフラワーはアブラナ科の野菜で、100gあたり約0.1グラムのキシリトールを含有しています。
低カロリーで糖質も低いため、ダイエットに向いた食材です。食物繊維とカリウムを含んでおり、消化を助け、血圧を正常に保つのを助けます。

なす

なすは、100gあたり約0.05グラムのキシリトールを含んでいます。
グリルや煮物、炒め物として使われることが多く、その柔らかな食感と吸収性のある性質が特徴です。

にんじん

人参は、100gあたり約0.1グラムのキシリトールを含んでおり、
その甘みを活かしてジュースやスムージー、サラダや煮込み料理など、さまざまな料理に利用されています。

バナナ

バナナはエネルギー補給に適した果物で、100gあたり約0.1グラムのキシリトールを含んでいます。
カリウムが多く、血圧低下や、心臓の健康を維持するのに役立ちます。

玉ねぎ

玉ねぎは多くの料理に使用される万能な食材で、100gあたり約0.02グラムのキシリトールを含んでいます。
オリゴ糖も含まれており、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を改善する働きがあります。

キシリトールガムの選び方

皆さんはきっと、キシリトールガムと聞くとスーパーで販売されているものを想像すると思います。
キシリトールが50%以上であれば虫歯予防効果があると言われていますが一般で
販売されている

キシリトールガムは30~45%しかキシリトールが配合されていません。

更に砂糖も入っている為、少なからず虫歯のリスクがあります。

反対に、歯科で販売されているキシリトールガムは100%キシリトールなので砂糖が入っておらず虫歯のリスクがありません
ですから、市販のキシリトールガムと歯科専用キシリトールガムの違いは、虫歯のリスクの有無です。
これらを踏まえてキシリトールガムを購入すると良いでしょう。

キシリトールの副作用

腹痛のイラスト

 

キシリトールは虫歯予防に適していますが、摂取量には気を付けるようにしましょう。
推奨される摂取量を大幅に超えると、腹痛や下痢といった胃腸障害を引き起こすおそれがあります。
特にガムなどのお菓子でキシリトールをとっている場合には、摂取量が多くなってしまう場合がありますので、1日20グラム以上の摂取は控えるように気を付けてください。

まとめ

歯 綺麗

キシリトールを摂取するだけでは、虫歯予防の効果は得られません。

虫歯から歯を守るためには、正しく歯を磨いたり、お砂糖の入った飲食物の摂り方に注意し、定期検診を受けることが大切です。
その上でキシリトールやフッ素などをうまく使って、より効果的に虫歯予防を行いましょう。

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